カテゴリー別アーカイブ: コラム

ザックジャパンのアキレス腱【Vol2】

以前、3月26日のヨルダン戦を前にして、『ザックジャパンのアキレス腱』として、本田、長友、内田の負傷を取り上げ、『選手の怪我だけはどうにもならず、どんなチームにとっても致命傷となりかねない』という論調の記事を公開した。

内田は無事ヨルダン戦に完全復帰を果たしたものの、本田、長友は欠場し、ヨルダンにはよもやの1-2と敗戦を喫し、大手をかけているワールドカップの出場決定を6月4日のオーストラリア戦に持ち越した。

復帰を遂げた内田は、「こういう結果になって(本田、長友の欠場が敗因と)言われても仕方ない。勝ってないわけだし。それが本当なら、楽なんだろうけど…」とコメントしたようだ。
その裏には、ザッケローニの選手固定への警笛とともに、残された時間の中での課題の多さが示されているような気がしてならない。

この記事の一つの目的は、本田、長友が不在の場合のザックジャパンの戦いぶりを、3月26日のヨルダン戦から振り返り、もしもの継続欠場に備える必要性を炙り出すことだ。
もう一つは、錯綜している本田、長友の負傷の回復状況について、整理してみることだ。

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ザックジャパンの見たい『どや顔』見たくない『どや顔』

ザックジャパンで『どや顔』と言えば、誰を思い出します?

香川?・・・違います。爽やか過ぎます。

岡崎?・・・違います。泥臭くゴールした苦労がにじみ出ています。

本田?・・・全然違うってば!変顔ならできますが何か?
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ということで、わざとらしかったですか?WWW

DF陣にいますよね。

GK川島永嗣&DF吉田麻也ですよ。・・・知ってましたよね。

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宇佐美にお勧めするのは海外版『ワンピース』を見ること

ブンデスリーガは6日、MF宇佐美貴史の所属するホッフェンハイムがFW大前元紀の所属するデュッセルドルフとホームで対戦し、3-0で3試合ぶりの勝ち点3をあげた。

しかし、この試合で、宇佐美はベンチ外となった。大前は肋骨を痛めているために欠場した。

宇佐美は多くのメディアでパス、ドリブル、シュートのクオリティの高さを認められている選手だ。それは、ブンデスリーガの名門バイエルンに所属した経緯があることからも明らかだろう。しかし、出場機会を求めて移籍した筈のホッフェンハイムでの活躍も、全くもってそれに相応しくない。

更に今回は、ホッフェンハイムの新監督の初陣だ。宇佐美の高いスキルに着目し、重用方向への転換もあり得ると思われたところへきての『ベンチ外』だけに、新監督の目にも、パス、ドリブル、シュートのクオリティ以上に重要な部分が欠けていると映ったと考えざるを得ない。

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清武弘嗣に見る『代表選手はたいへんだ』

ここのところの清武のドイツブンデスリーガ(ニュルンベルク)と日本代表の活躍を思い出すと、

【3月 8日ブンデスリーガ第25節】
先制点のゴールを決め、ニュルンベルク2-1アウクスブルクに貢献

【3月16日ブンデスリーガ第26節】
2アシスト、ニュルンベルク3-0シャルケ04に貢献

【3月26日ワールドカップ最終予選ヨルダン戦(アウェー・アンマン)】
決定機にパスを選択し、チャンスを潰す。日本代表1-2ヨルダン(ワールドカップ出場決定持ち越し)
私も、『なぜ(シュートを)打たない!!』とTVの前で叫びましたからね。
清武は、基本パスの人なのは判っているんですけどね。
それでもそうなりますよそりゃぁ。歓喜の結果を疑っていないファンにとってはね。

【3月31日ブンデスリーガ第27節】
1-2からのFKで同点ゴールをアシスト、ニュルンベルク2-2ヴォルフスブルクの勝ち点1に貢献

と、まぁ、クラブの3試合はほぼ申し分のない『貢献』なんですよ。
だけど、多くの日本のファンが見ているのはザックジャパンの試合なんですよね。
そこが、かわいそうというか、逆に言えば、代表選手が偉大なところなんでしょう。

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ザッケローニは何を選手達に詫びたのか

3月26日、ザックジャパンは引き分けでもワールドカップの出場が決定する試合で、ヨルダンに敗れた。

それは、平和な日本を揺るがすには十分なできごとだった。

その試合の後に、ザッケローニは選手達に異例の謝罪をした。「この試合でW杯を決められなかったのは自分の責任」と、潔いまでの行動に出たのだ。

その試合では、会場に時計がなく残り時間を選手達が把握していなかった。前半ロスタイムの失点などは、時間が分かっていれば全員をペナルティエリアに集めることもできた。更に、ヨルダン選手のザッケローニへの挑発や、ヨルダンサポーターからの相手FK時の川島や、PK時の遠藤へのレーザー照射などの妨害行為もあり、敗戦に繋がりかねない負の要因は他にもあっただろう。

選手はクラブに戻り、再び活躍を開始し、大きな敗戦の余韻も薄れつつある。そんな中で、ザッケローニの異例の謝罪の裏に何があったのかを考えてみた。
代表の監督というものは、結果論で叩かれがちであるが、この記事は「ザッケローニは何を選手達に詫びたのか」を客観的に述べるものであって、批判するものではないと断っておく。

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