カテゴリー別アーカイブ: コラム

6月4日ザックジャパンVSオーストラリア展望(その2)

昨日、ザックジャパンはオーストラリア戦の事前強化試合のブルガリ戦に臨んだ。ブルガリア戦の成果は『危機感』のみに示したように、戦術的に、技術的に、成果が得られたと言うには程遠い内容だった。

しかし、事前に明白な問題が炙り出されたことは悪くはない。

①FKからの失点 ②パスの精度を欠いた攻撃からチャンスを逃す

上記2点は、6月4日までに修正必須であり、ここ数日集中的に反復されるだろう。

しかしながら、パス精度を欠いた原因としては、オフザボールとオンザボールの動きの質や量以外に、スペースを生み出す選手が不在だったことにより、狭いスペースで戦わざるを得なかったという側面もおおいに影響していた。
そこで、ブルガリア戦は、やはり、本田が必要なことを再確認する試合となった。幸いに、本田は6月1日のCSKAモスクワの試合にスタメン出場することが確実なようで、前日合流であるものの、6月4日に出場可能なコンディションになってるようだ。

続きを読む

6月4日ザックジャパンVSオーストラリア展望(その1)

5月下旬から最長で6月30日に及ぶ代表合宿の開始まで20日余りとなった。

ザックジャパンにはその合宿の間に次の試合が控える。

5月30日 国際親善試合 ブルガリア戦(豊田スタジアム)
6月04日 ワールドカップアジア最終予選 オーストラリア戦(埼玉スタジアム)
6月11日 ワールドカップアジア最終予選 イラク戦(アウェー・会場未定)
6月15日 コンフェデレーションズカップ2013 Aグループ ブラジル戦(ブラジリア)
6月19日 コンフェデレーションズカップ2013 Aグループ イタリア戦(レシフェ)
6月22日 コンフェデレーションズカップ2013 Aグループ メキシコ戦(ベロオリゾンテ)
6月26日~6月30日 コンフェデレーションズカップ2013 三位決定戦 準決勝 決勝

現時点で、私達が最も注目するのは6月4日のオーストラリア戦だろう。ザックジャパンここだけの話で示したように、残り二試合のワールドカップ予選をたとえ全敗したとしても、ザックジャパンのワールドカップ2014出場は間違いないと見られるが、6月4日にワールドカップ2014の出場を決めていれば、コンフェデレーションズカップ2013での勢いも自ずと違ってくる。

世の中はゴールデンウィーク明けであるが、そんな中の一服のひと時を過ごしていただけると幸いだ。

続きを読む

香川真司のプレミア制覇の次に来るもの

香川真司の所属するマンチェスター・ユナイテッドは22日、ホームでおこなわれたプレミアリーグ第34節にて、アストンビラに3-0で快勝した。この試合でトップ下でフル出場した香川は、プレミアリーグの最多優勝記録を更新する20回目の優勝をチームにもたらした。

香川は、昨シーズンまで所属していた独ドルトムントでは、ブンデスリーガ2連覇を達成。ドイツカップの1度の優勝を成し遂げている。今回のプレミアリーグでの優勝により、香川のキャリアにはリーグ3連覇&4冠が刻まれた。

特に、今回は、スペインのリーガ・エスパニョーラに並ぶ世界の最高峰イングランド・プレミアリーグでの優勝であるだけに、香川の名声は日本やイングランドに留まらず、世界に轟くものとなった筈だ。

今後香川は世界からのフォーカスを一斉に集めるだろう。

そして、次に来るものは?

ようやく傷癒えようとし、今は燻っているが、

それは、香川とともにザックジャパンの両雄を成す本田圭佑の放つ閃光に他ならない。

続きを読む

マンUが香川色に染まる片鱗

プレミアリーグ第34節が22日に行われ、香川真司の所属するマンチェスターユナイテッドは、ホームのオールド・トラフォードにアストン・ヴィラを迎え、ファン・ペルシーのハットトリックで3-0で勝利し、プレミアリーグ優勝を成し遂げた。

この試合で、香川はファン・ペールシーの3得点目の起点となるスルーパスをギグスに通し、勝利に貢献、フル出場を果たした。

この試合の香川の各誌評価はまずまずといったところで、ファン・ペールシーの10点満点と比較すれば7程度と、数値上は取り立てるものではないだろう。
しかし、このトップ下でのフル出場は、ファーガソンからの信頼を更に深めたことを示すものであり、マンチェスター・ユナイテッドの攻撃の中心を香川に任せていく流れが現れている。

3月2日のノーウィッチ・シティ戦(4-0)では、香川はハットトリックを決めた。しかし、今の香川の存在感に繋がったのはこの試合ではない。

続きを読む

清武弘嗣よ。それを俺は待っていた。

この記事には私感を多分に含み、清武に関する一般的な論調とは差異があるかもしれない。

清武は、2011年、翌年のロンドンオリンピックを目指すU22代表のゲームメイク/チャンスメイクの中核の選手であり、同チームの精神的支柱とも見える存在だった。

そしてそんな清武にザッケローニが白羽の矢を立て、2011年8月10日、札幌で行われたザックジャパンの日韓戦(『ザックジャパン最高の試合』)に清武を初招集した。
途中出場で代表初キャップを記録すると、その試合のザックジャパンの2点目、3点目をアシストしてみせた。ここのところのザックジャパンでは、初招集されても出場機会がない選手も多い、出場してもアシストやゴールを決めた選手は記憶の範囲ではいない。しかし、清武は初出場を果たしたばかりではなく、チームの2得点に絡んだのだ。
それは、私からすれば、まさに出色の出来であり、代表の次代を担う選手であるとの印象を強く焼き付けられるに十分な出来事だった。

しかし、ある時期から私は、そんな期待感を抱いている清武であるが故に、あることが引っかかってくるようになった。・・・

続きを読む