ザックジャパン待望のCFが真価を発揮しつつあるようだ。
1月27日、エールディビジ第20節アヤックス戦にCFとしてフル出場したハーフナーは、ドリブル突破、ポストプレー、ペナルティアリアでの果敢な動きからのシュートなどの活躍により、0-2から3-2の逆転勝利に貢献した。この試合では、CFとして無得点であったにも関わらず、エールディビジ第20節のベストイレブンに選ばれた。
この試合後にハーフナーは、『よっしゃ~』と雄叫びをあげたという。得点した訳でもないCFの雄叫びは、彼が何かの確信を得たことを想像させる説得力を持つ出来事だった。
その後の2月3日、エールディビジ第21節にもフル出場し、DFとの競り合いを制しゴールを決め、勢いにのりつつあるようだ。
この記事では、第20節および第21節の活躍を分解検証し、ハーフナー・マイクの覚醒なるかを探る。
【第20節アヤックス戦:裏を取るプレー】
果敢に裏に抜け出して、胸でトラップ。トラップが大きくなり惜しくもGKに阻まれる。プレー自体は素晴らしいものであったが、ここで決め切っていれば、ハーフナーの評価は倍にもなったシーンだろう。更なる技術向上を望みたい。
【第20節アヤックス戦:ドリブル突破】
1)2)自陣深くからのロングフィードをトラップし、キープ
3)相手選手二人がプレスに来る
4)左に反転して一人の相手選手を振り切る
5)6)相手選手と並走してドリブル
7)相撲の切り返し?風のタックルを受ける
8)ハーフナーの体は宙に舞っている
9)しかし強いところを見せ、倒れない
10)再び二人にプレスされる
11)抜け出して5番の選手をかわし、ボールをたぐり寄せる
12)再びドリブル体制に入る
13)柔道の大内刈りのようなタックルを受ける
14)倒される
このプレーでは、強さを見せたことが最大の成果だ。この試合のハーフナーは何かが違うと思った瞬間だった。33番の選手からファールを得る。
【第20節アヤックス戦:ポストプレー1】
ハーフナー・マイクのポストプレーによるワンツーのシーン。二人の相手選手を引きつけながら、フリーとなった味方にリターンしている。
【第20節アヤックス戦:ポストプレー2】
ロングフィードをトラップし、長いリーチを活かしてパス。体格をうまく利用している。
【第20節アヤックス戦:果敢なシュート】
1)スローインを胸でトラップ
2)3)DFをかわし
4)エンドライン付近からスライディングしながらのシュートもGKにセーブされる
【第21節NEC戦:DFと競り合いながらの得点】
1)ペナルティエリア内で、味方が空中戦に勝ち、ボールを落とす
2)ハーフナーは腰を入れながら相手DFと競り合う
3)4)5)倒れこみながら右足を伸ばしシュート
6)GK届かず。ゴール右上にシュートが決まる
1月27日、エールディビジ第20節アヤックス戦は、ハーフナー・マイクが大きく自信を付ける試合となった。日頃、フィテッセでは、サイドやトップ下でプレーすることが多かったが、この日は(アフリカネイションズカップ出場のため)ウィルフリード・ボニー不在により、CFとしてプレーするチャンスを得た。その中でハーフナーは、CFのレギュラーを取るんだという必死さを随所に見せた。
続く1月31日のオランダ杯準々決勝では、再びアヤックスと対戦した。中3日の過密日程に、「選手層の厚さにやられた」と、0-4の敗戦を喫したが、ハーフナーは、「アヤックス相手にしっかり起点になれた。自信になった。」と語っている。
そして、2月3日、エールディビジ21節NEC戦では、得点シーンを見せた。
以上の3戦は全てフル出場だ。
【2月6日ラトビア戦以降が本当の勝負】
2月6日にはザックジャパンvsラトビア代表戦に招集されている。2月3日の試合から、オランダから日本への移動を含めた2月6日と、ハードスケジュールだ。
そこにCFレギュラー争いのライバル前田が迎え撃つ。但し、前田のライバルという表現が可能となったこと自体が、覚醒の第一歩を踏み出したことを示している。ハードスケジュールに打ち勝ち、勢いに乗っている姿を、是非日本のファンに見せて欲しい。
従来のハーフナー・マイクのザックジャパンでの活躍は、代表初先発のタジキスタン戦こそ頭で2得点とアピールしたものの、その後1得点と計3得点に留まっている。3得点は全て高さで得たものであり、高さ意外のポストプレーやドリブル突破などでは、前田に大きく水を開けられ、サブに甘んじていたのが実態である。
しかし、ハーフナーには、前田に真似をすることができないスケールの大きさがある。第20節アヤックス戦の二つ目のポストプレーや、第21節のゴールなどは、その好例だ。高さ意外の部分でも、CFとして求められるプレーの質が上がってきているいじょう、チャンスが広がってきているのは間違いない。
そして、オランダに戻ると2月9日にPSV戦となる。2月9日には、ウィルフリード・ボニーの復帰も考えられる。ハーフナー・マイク覚醒と大々的に言われるかの是非は、その中で、継続的にアピールできるかどうかにかかってくる。
2月4日21時追記
日本サッカー協会は、FWハーフナー・マイクが負傷のため、6日に行われるラトビア代表戦に臨む日本代表から離脱すると発表した。
負傷の内容は不明だ。
ハーフナー・マイクは、1月27日と31日の強豪アヤックス戦で自信を深めていた。2月3日にはNEC戦でゴールを奪っている。
上記の3試合で、すでに中3日と中2日でフル出場をこなしている。ラトビア戦に参加すると、2月3日からオランダからの移動を含んでの中二日となり、オランダに戻っての2月9日のPSV戦もまた、ラトビア戦から中二日となる。
以上をまとめると、次のとおりだ。
1月27日(オランダ、アヤックス戦)
中三日
1月31日(オランダ、アヤックス戦)
中二日
2月3日(オランダ、NEC戦)
中二日(オランダ⇒日本移動)
2月6日(神戸、ラトビア代表戦)
中二日(日本⇒オランダ移動)
2月9日(オランダ、PSV戦)
なんと、中二日3回と、中三日1回で5試合をこなすことになる。しかも、ラトビア戦を挟んで、日本⇔オランダの航空機移動を含んだ中二日がある。
負傷離脱とあるが、にわかには信じがたい。しかも、負傷内容は不明だ。
私としても、期待ばかりを並べ立てる記事であったことを、反省せざるを得ないが、今思えば、1月27日~2月9日のハーフナーのスケジュールは、プロ意識伝々を言うには、あまりに酷すぎた。
勿論、過密日程の疲れからの負傷ということは有り得るだろう。しかし、実態は、フィテッセのハーフナー派遣への遺憾を受けて、日本サッカー協会が丸く収めたというものではなかろうか。”負傷内容不明”が怪しすぎる。
今のハーフナーの状況からすれば、彼がオランダでチャンスをものにし、成長するのを支援する方が、日本サッカー協会にとってもベターな選択だ。
9日のPSV戦にハーフナーが出場するならば、この推測が正しい可能性を示すだろう。
2月5日追記
フィテッセによれば、負傷内容は足の付け根の違和感だということだ。
私としては、思うところがあるが、この情報へのコメントはあえて控えることとする。
2月24日追記
9日のPSV戦では、途中出場だったが、PKを獲得するなど、2-2の結果に貢献した。
【参考】
ハーフナー・マイクいつ使うの?『今でしょう』
キーマン出現に見るザックジャパン成長の余地
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