6月4日ザックジャパンVSオーストラリア展望(その1)

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5月下旬から最長で6月30日に及ぶ代表合宿の開始まで20日余りとなった。

ザックジャパンにはその合宿の間に次の試合が控える。

5月30日 国際親善試合 ブルガリア戦(豊田スタジアム)
6月04日 ワールドカップアジア最終予選 オーストラリア戦(埼玉スタジアム)
6月11日 ワールドカップアジア最終予選 イラク戦(アウェー・会場未定)
6月15日 コンフェデレーションズカップ2013 Aグループ ブラジル戦(ブラジリア)
6月19日 コンフェデレーションズカップ2013 Aグループ イタリア戦(レシフェ)
6月22日 コンフェデレーションズカップ2013 Aグループ メキシコ戦(ベロオリゾンテ)
6月26日~6月30日 コンフェデレーションズカップ2013 三位決定戦 準決勝 決勝

現時点で、私達が最も注目するのは6月4日のオーストラリア戦だろう。ザックジャパンここだけの話で示したように、残り二試合のワールドカップ予選をたとえ全敗したとしても、ザックジャパンのワールドカップ2014出場は間違いないと見られるが、6月4日にワールドカップ2014の出場を決めていれば、コンフェデレーションズカップ2013での勢いも自ずと違ってくる。

世の中はゴールデンウィーク明けであるが、そんな中の一服のひと時を過ごしていただけると幸いだ。



6月4日のオーストラリア戦をどう闘うかというザッケローニの考えは、5月30日のブルガリア戦と、その事前練習からおぼろげに想像つくかもしれない。そのために、ザックジャパンに挑むオーストラリア代表の意気込みや、そのキーマンに言及しながら、最近までのザックジャパンの選手の活躍やコンディションを考慮した布陣を提案し、「6月4日にはこうあって欲しい」という観測を述べることとする。それがこの記事のタイトル『6月4日ザックジャパンVSオーストラリア展望(その1)』にある『(その1)』の部分の意味であり、5月30日のブルガリア戦を見定めた上で、改めて『(その2)』を公開したいと思っている。

手負いのオーストラリア代表は相当な覚悟で日本に乗り込んでくる

ワールドカップアジア最終予選B組第7節終了時点

順位 チーム 勝点 試合 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失差
1 日本 13 6 4 1 1 14 4 +10
2 ヨルダン 7 6 2 1 3 6 12 -6
3 オーストラリア 6 5 1 3 1 6 6 0
4 オマーン 6 6 1 3 2 6 9 -3
5 イラク 5 5 1 2 2 4 5 -1

オーストラリアがザックジャパンに引き分け以下の場合には、ザックジャパンのワールドカップ出場が決定するとともに、ザックジャパンの視点がコンフェデレーションズカップに移り、6月11日のイラク戦の目的を調整と温存とする可能性が高く、イラクが勝利を収めることに繋がるかもしれない。このような中で、4チームが残り一つの切符を争うことは、オーストラリアにとって大きな困難になりかねない。
一方、勝ち点3を得ることができれば、ザックジャパンを除いた4チームから抜け出すことになる。更に、ザックジャパンにとって、6月11日のイラク戦が消化試合でなくなることにより、ベストの布陣を組む可能性が高く、オーストラリアのライバルイラクがザックジャパンに敗れて後退することも期待できる。
これらのことから、彼らの考えの中に『アウェーでは引き分け以上』の原則はもう頭ないのは明らかで、間違いなく、あの手この手で勝ちに来る。

警戒すべきはブレッシアーノとなんと言ってもケーヒルだ
ブレッシアーノはオーストラリア代表で傑出した選手だ。唯一オーストラリア代表で創造性のあるプレーを展開し、相手に大きな脅威を与える。ザックジャパンのアウェーでおこなわれた第3節の1-1の結果は、実は、前半早々のブレッシアーノの負傷交代が大きく関与した結果だったと私は思っている。
ケーヒルは身長こそ高くはないが、類希な身体能力を誇り、ハイボールへの到達点が非常に高い。オーストラリア代表が、ザックジャパンの危険な地域にロングボールを放り込んでくるのは自明なだけに、ケーヒルは最も危険な選手だ。

オーストラリア戦では3月26日のヨルダン戦のような迷いのある布陣は避けるべき
ヨルダン戦時のザッケローニの中では、二つのの迷いがあった。
一つ目は、トップ下を香川とするのか中村憲剛とするのかだ。もう一つは、ワントップを前田とするのかハーフナー・マイクにするのかだ。ヨルダン戦の前には、カナダ戦を含めた8日程度の期間があったが、それでも、トップ下とワントップの4通りの組み合わせを試すことは不可能で、実際には、香川+前田、中村憲剛+ハーフナー・マイクの二通りしか試していない。ヨルダン戦では香川+前田でスタートし、後半途中からぶっつけ本番で香川+ハーフナー・マイクとなったが、いずれにせよ細部の連携にまで至っていなかったことはヨルダン戦の1-2の結果が物語っている。

本田はCSKAモスクワで復帰を果たしたが、まだ調子が未知数だ
限られた時間で複数の布陣の細部の約束事を確認するのは困難だろう。チームへの影響の大きいトップ下の人間が変わる布陣であるなら尚更だ。しかし、今日時点、本田は復帰を果たしているものの、本調子であるかが確認できていないのが実態だ。そこで依然として香川トップ下の布陣も考えるべきだ。ザッケローニには、6月4日に向けて、極力早期に決断し、決めた布陣の練習に時間を割かなくてはならない。

本田トップ下の場合

FW:ハーフナー・マイク
OMF:香川  本田  清武
DMF:遠藤  長谷部
DF:駒野  今野(栗原) 吉田 内田
GK:川島

FWは、エールディビジで11ゴールを上げているハーフナー・マイクとするべきだろう。2013年に入ってからのマイクは、ポストプレーを始めとするあらゆる部分で大きな成長が見られ、もはや前田を先発させる理由は見当たらない。CKなどの相手のセットプレーの際にも、ケーヒル封じの高さを十分に持っている。
右OMFと左DFは、シュトゥットガルト所属の岡崎と酒井高徳が前日合流となることからの選択だ。岡崎に代わって清武とすること事態には、裏に抜け出す動きの期待はできないが、清武がパサーとして機能することにより、香川に裏への動きを求めたい。駒野については、ハーフナー・マイクとの相性の良さがあり、ハーフナー・マイクは代表の3ゴールを駒野のクロスから奪っている。長友については、半月板損傷の回復具合が不明なこと、復帰したとしても、長期間欠場の直後となりそうなことから外した。
今野(栗原)の部分は悩むところだ。ビルドアップや危機察知能力を求めるなら今野だが、オーストラリアのロングボールへの強さを求めるなら(少し苦手な左CBとなるが)栗原だ。

香川トップ下の場合

FW:ハーフナー・マイク
OMF:乾(永井)  香川  清武
DMF:遠藤  長谷部
DF:駒野  今野(栗原) 吉田 内田
GK:川島

香川がトップ下に入る点と、左OMFに乾(永井)となる点を除くと本田トップ下時と同様だ。乾については、積極的にシュートを打つ姿勢から名前を揚げたが、(ブンデスリーガ6ゴールをもってしても)シュート数とゴール数が伴っていない印象が強い。そこで(永井)となるのだ。永井はゴールという部分ではベルギーでも結果が出ていないが、誰にも真似のできないスピードがある。永井が出場した場合には、得点や素晴らしいパスはあまり期待していない。とにかく走り回って、オーストラリアの最終ラインからのボールの出しどころを消して欲しい。『足にスランプ無し』とは、野球で言う言葉かもしれないが、サッカーでも同じことが言えると思う。そのことより、永井への期待が高いのだ。因みに、永井は、コンフェデレーションズカップが行われるブラジルに滞在する際に、事前に必要とされる予防接種を受けたそうだ。即ち、この代表合宿に招集される可能性を残している。

5月下旬からの、2013年ザックジャパン最大の勝負から目が離せない。

2013年5月8日追記
CSKAモスクワの本田は、7日に敵地でおこなわれたロシアカップ準決勝のロストフ戦に、延長戦までの120分間のフル出場を果たした。どうやらコンディションは上向いているようだ。
試合は、双方とも退場者を出す激しいものとなったが、CSKAモスクワは2-0でロストフに勝利し、6月1日おこなわれる決勝戦に駒を進めた。それにより、6月4日のワールドカップ最終予選オーストラリア戦には、本田は前日合流となる。

2013年5月22日追記
長友がセリエAシーズンの最後の2試合にフル出場し、怪我の回復は順調なようだ。コンディションを上げていかなくてはならない部分があるというが、駒野に代わり左SBの主力に復帰するものと考えられる。

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