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昨日26日は、ザックジャパンがアウェーとはいえヨルダンに敗れてしまいましたね。

私も、敗れてから冷静に戻るまでは、悔しかったり、ザックジャパンの先を危ぶんだりしてしまいました。多くの方が、ザックジャパンのワールドカップ出場を心配されているようです。極一部を紹介しますと、ザックジャパンがヨルダンに敗れて以来、次のようなキーワードでご訪問される方が非常に多いです。

「ワードカップに行くためには？」
「ヨルダン戦 負けた場合」
「ザックジャパン オーストラリア 条件」
「最終予選 サッカー残り全敗した場合」

しかし、これらのキーワードに対して、必ずしも適切に応えるような記事がなかったために、この記事を作成いたしました。

結論から申し上げましょう。

プロの棋士の将棋の試合では、ハイレベルな試合程、一方が王様を取られるよりも遥か前に「参りました」と言いますよね。それと同じで、よく考えてみると、ザックジャパンにとってのワールドカップ出場という勝負は既に決していて、ワールドカップ出場は確実でしょう。

この記事は、心配される皆様に安心して頂くことを目的としています。数的な検証に基づきますが、一部「経験則より明らか」という考え方の部分があります。従って、楽観論と受け止められる危惧もありますので、「ここだけの話」とできる方のみお進みください。

【第７節終了時Bグループ順位表】

順位	チーム	勝点	試合	勝ち	分け	負け	得点	失点	得失差
1	日本	13	6	4	1	1	14	4	+10
2	ヨルダン	7	6	2	1	3	6	12	-6
3	オーストラリア	6	5	1	3	1	6	6	0
4	オマーン	6	6	1	3	2	6	9	-3
5	イラク	5	5	1	2	2	4	5	-1

これは、26日のヨルダン戦後の順位表です。この表に目を戻しながら、以下を読んでくださいね。

第8節オーストラリア戦でワールドカップ出場を決める条件
引き分け以上でザックジャパンのワールドカップ出場が決定します。引き分けの場合で検証してみましょう。ザックジャパンはこの試合の引き分けで勝ち点1を加え14となります（ザックジャパンの最終戦第9節イラク戦は負けとします）。

各国が最終となる第10節までに獲得可能な勝ち点は、

ヨルダン：13(=7+2×3)
オーストラリア：13(=6+1+2×3)
イラク：14(=5+3×3)
オマーン：12(=6+2×3)

となります。勝ち点でイラクが並ぶ可能性がありますが、2位以上が確定し、ザックジャパンのワールドカップ出場が決定します。得失点差で有利なザックジャパンが最終的には1位通過となる可能性が高いでしょう。

ザックジャパンが残り試合を全敗した場合
残り全敗がワーストパターンなので、それを検証してみます。

ザックジャパンは現在の勝ち点のままの13です。
一方、他の四カ国が第10節までに獲得可能な勝ち点は、

ヨルダン：13(=7+2×3)
オーストラリア：15(=6+3×3)
イラク：14(=5+3×3)
オマーン：12(=6+2×3)

となります。オマーンは既に、ワールドカップ争いのライバルではなくなっています。問題は、勝ち点13以上の可能性があるヨルダン、オーストラリア、イラクです。

まず、ヨルダンについて考えてみましょう。ヨルダンが残り試合を全勝すると、勝ち点でザックジャパンに並びますが、ここで、順位表の※得失点を確認してみてください。ザックジャパンは+10、ヨルダンは-6ですね。これはとてつもなく大きい差です。双方とも残り2試合（＝消化試合数6）という条件下で、この16という得失点差のアドバンテージがひっくり返ることは、数学的には確率が0とは言えないと言うだけであって、現実には絶対に無いと言っても差し支えありません。
つまり、ヨルダンがザックジャパンの順位の上を行くことは無いと言っても過言ではありません。
※（勝ち点が同点の場合には、グループ内の得失点で順位を決める）

次に、オーストラリアとイラクについて同時に考えます。と申しますのは、オーストラリアとイラクは、直接対決が6月18日に控えており、その結果により、最終結果が大きく影響を受けるからです。
第10節までにオーストラリアとイラクが獲得可能な勝ち点は、

オーストラリア：15(=6+3×3)
イラク：14(=5+3×3)

です。
しかし、実際には直接対決による潰し合いをするので、少なくともどちらか一方は上の勝ち点を下回ります。では、それを場合分けしてみましょう。

○オーストラリア●イラク：オーストラリア15イラク11
●オーストラリア○イラク：オーストラリア12イラク14
△オーストラリア△イラク：オーストラリア13イラク12

どのパターンで考えても、1チームしかザックジャパンを上回りません。しかも、オーストラリア13イラク12の場合には、得失点差でザックジャパンの1位通過の可能性が高いでしょう。

決まってると言っても良いレベル
次節のオーストラリア戦で引き分ければ文句なしにワールドカップの出場が決まります。ザックジャパンが残り2試合を2敗したとしても、上回るのはオーストラリアVSイラクの結果によるどちらかだけです。ザックジャパン全敗時に、唯一心配になるのは、勝ち点13で2位以内に食い込む可能性を残すヨルダンですが、ザックジャパン+10、ヨルダン-6という、現在の得失点差のアドバンテージがひっくり返ることなど有り得ません。
つまり、『数字上は決まっていないけれど、実際には決まっている』そんな表現が適切かもしれませんね。

但し、ザックジャパンが全敗する場合には、第10節（6月18日）の結果を見るまで出場が決まらないため、ワールドカップ出場決定が（6月15日からの）コンフェデレションズカップの期間にもつれ込んでしまいます。6月15日には、同大会のブラジル戦を戦うので、選手達のメンタルを考えると、あまりよろしくないと思います。その為にも、6月4日の第8節オーストラリア戦で決めて欲しいですね。6月11日の第9節イラク戦もありますが、この試合の後、中東からブラジルへの移動を含んだ中3日で、コンフェデレションズカップ初戦のブラジル戦を控えているので、主力の温存を考えなくてはなりません。ですから、6月4日に是非決めたいですね。

最初に書いた結論をもう少し具体的に表現すると、現状から最悪を想定しても、オーストラリアとイラクのどちらかは必ず脱落し、ヨルダンが上に食い込みザックジャパンを3位に追いやることは有り得ない。オマーンは既に論外ということです。・・・緊迫感を無くす記事で恐縮する部分がありますが、ご心配される皆様に安心いただければ嬉しいです。

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