ザックジャパン如何にヨルダン戦でワールドカップ切符を取りにいくのか

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26日、日本時間23:00、アウェーの地ヨルダン・アンマンにて、ザックジャパンは大手をかけているワールドカップ2014の切符を取りにいく、アジア最終予選ヨルダン戦に臨む。

ザックジャパンのワールドカップ出場は、次の何れかにより、26日のヨルダン戦で決定する。
①ヨルダンに勝利:無条件に決定
②ヨルダンと引き分け:オーストラリアVSオマーン(日本時間26日17:30~)も引き分けの場合決定

【現時点(第6節終了時)Bグループ順位表】

順位 チーム 勝点 試合 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失差
1 日本 13 5 4 1 0 13 2 +11
2 オーストラリア 5 4 1 2 1 4 4 0
3 イラク 5 5 1 2 2 4 5 -1
4 オマーン 5 5 1 2 2 4 7 -3
5 ヨルダン 4 5 1 1 3 4 11 -7

ザックジャパンは5試合を消化し、4勝1分け無敗、勝ち点13と、アジア最終予選グループBを独走している。二位から四位のオーストラリア、イラク、オマーンが勝ち点5(オーストラリアは試合消化数が4)と勝ち点で並び、ヨルダンは最下位ながら、勝ち点4とワールドカップ出場となるBグループ2位に勝ち点差1のところにおり、ホームでザックジャパンに襲いかかるモチベーションは高い。

ヨルダンのワールドカップ出場へのモチベーション、キング・アブドラ競技場でおこなうアウェーゲーム、更には、本田、長友の不在を考えれば、ややもすればザックジャパンが足元をすくわれかねない一戦となるのは明らかだ。



ザックジャパンの選手のコンディションは、22日(日本時間23日)にドーハでおこなわれたカナダとの親善試合が格好の情報源となる。

少し余談となるが、涼しかったとは言え、やはりドーハは日本や欧州と比べれば相対的に10℃程度高温となる日が多い。低温地から高温地への移動は、体の動きを鈍くする。その中で、カナダ戦については、ザックジャパンにはフィジカル的にもきつい時期の試合となった。一方、カナダ代表は、26日にワールドカップ予選を控えていないために、負傷のリスクなくアグレッシブに戦ってきた。それらを考慮すれば、2-1の結果を辛勝ととらえる必要もないだろう。
決戦の地アンマンは気候的には涼しくなるため、ヨルダン戦のザックジャパンは全体的に切れが戻るはずだ。

この記事では、そのカナダ戦を振り返りながら、ヨルダン戦でのザックジャパンのフォーメーションと戦い方を考えてみたい。

ワントップはハーフナーか
カナダ戦では、後半開始から前田に代わっての出場となったが、ハーフナーが入ることにより、明らかに前線に起点ができ、高く保っていた相手の守備ラインを下げる効果があった。このことにより、ザックジャパンにビルドアップのスペースができ、試合を支配できるようになっていった。
前田については、Jリーグの開幕から間もないせいなのか、「前田の呪い」回避のマークにあって調子を落としているのか、ややコンディションが悪いように見える中、周囲のサポートも得ることもできず結果を残せなかった。
ハーフナー・マイクはここのところのフィテッセでの活躍が顕著で、5試合で3ゴール2アシストを記録している。更に、チームでは、ワントップ以外にもトップ下などでもプレーしていることから、連携プレーも身につけた点が、以前の代表出場時とは大きく異なる。ただし、今回は、前田の不調による先発であり、真に代表のレギュラーを勝ち取るかの如何は、ヨルダン戦の内容にかかってくる。
しかし、決勝ゴールを決めたとは言え、カナダ戦の他のシュートの大ハズシはいただけなかった。本人も「あと3点は自分が取れた」と言うが、まさにそのとおりだった。涼しくなるアンマンで、その「あと3点」を取り返すくらいの気概で戦って欲しい。
実を言えば、ハーフナー・マイク覚醒本物か!を書いた時から、私はヨルダン戦のみに留まらず、代表が飛躍する上で、ハーフナー・マイクこそがキーマンだと思っている。その側面では、私の思うとおりに展開しつつある。

トップ下は憲剛か真司か、私の中では解はまだ無いのだが
ザッケローニの中で、カナダ戦を見てこの問題が解決しただろうか。カナダ戦を見れば、中村憲剛のトップ下は展開力をもたらし、ハーフナー・マイクが起点となることにより、SBのサイド攻撃を引き出していた。左MFとなった香川と中村憲剛の連携も良く、香川が中に入ると中村憲剛はうまくサイドをカバーしていた。そういった流れでカナダ戦の後半にはザックジャパンが活性化したために、中村憲剛のトップ下が良いのは明らかだった。
しかし、香川の真の怖さは、前を向いてプレーした時に出る。つまり、カナダ戦のようなハーフナーのポストプレーを得たならば、カナダ戦のトップ下時とはまっく異なる結果になったことが考えられるのだ。
ハーフナー・マイクのワントップという前提で考えれば、香川トップ下の破壊力は計り知れない状態であるが故に、私の中では、憲剛か真司かの問題は解決していない。
未確認であるというリスクを避けるならば、カナダ戦の後半の布陣同様に、ハーフナー・マイクのワントップ、中村憲剛トップ下、左MF香川となるだろう。前半にサイド攻撃の印象を叩きつけることに成功すれば、試合途中に香川をトップ下に置き、中央攻撃を仕掛けて混乱させても良いだろう。選手間では、『香川トップ下待望論』もあり、そのポテンシャルの高さを引き出したいという考えもあるようだ。

負傷が心配だが、酒井高徳が楽しみ
カナダ戦を見る限り、長友の穴を一人で埋める勢いが酒井高徳にはあった。持ち前の攻撃に加え、クラブでは守備面に自信をつけている。ドイツに移籍するとライバル選手の離脱に乗じて、すぐにレギュラーの座を勝ち取った経緯がある高徳が、今回も同様なモチベーションを秘めているのは明らかだろう。
唯一、カナダ戦での負傷交代が問題無いことを期待するしかないだろう。

内田は秘密兵器?
カナダ戦での内田に言及する情報は少ない。ヨルダンに事前情報を与えないようにしたのでは?と思われるような攻守に目立つことのないプレーぶりだった。内田は、ブンデスリーガやCLで調子を上げた状態で中東にやってきている。ヨルダン戦になれば、再び最近のシャルケでの姿に戻り、右サイドからの攻撃がザックジャパンに加わるのは明らかだろう。と、あえて言及してみた。

予想先発フォーメーション
FW:ハーフナー・マイク
MF:香川、中村憲剛、岡崎
MF:遠藤、長谷部
DF:酒井高徳、今野、吉田、内田
GK:川島
中村憲剛と香川は自由にポジションチェンジを繰り返し、ハーフナーのポストプレイから香川が前を向いてボールを受ける場面が増えると面白い。岡崎は、裏に抜け出す抜群の得点能力を発揮する。中村憲剛の展開力で、両SBはサイド攻撃を仕掛ける。
<<2月26日追記
昨日の戦術練習の布陣情報その他によると、
FW:ハーフナー・マイク
MF:岡崎、香川、清武
MF:遠藤、長谷部
DF:酒井高徳、今野、吉田、内田
GK:川島
の可能性が高まったと思われる。
香川がトップ下の場合には、縦への展開が予想される。ある程度守りを固めて、例えば、ロングボールをハーフナーが頭で落とし、そのボールを香川が中心として拾って、裏を取るような攻撃が考えられる。>>

レッドカードだけは絶対にもらってはならない
ヨルダン戦のおこなわれるキング・アブドラ競技場は、ヨルダン戦警戒すべきは『凸凹ピッチ』と『ヨルダンの笛』に書いたが、まさに『ヨルダンの笛』を引き出す雰囲気を持った競技場だ。レッドカードにより戦術以前の部分で敗れるようなことがあってはならない。選手の冷静さや、イエローをもらった選手を下げる等のザッケローニの采配も必要となることが考えられる。

全体的にザックジャパンは活力を増すはず
ヨルダンは、日本や欧米の気温に近づくため、気候的には楽だ。更に、ワールドカップの切符を取りにいくというモチベーションが働くことから、カナダ戦と比較すればザックジャパンの動きが活性化するのは明らかだろう。

ザックジャパンに桜咲くか
ザッケローニが、最終予選の前に、『よく準備した受験生が、明日入学試験を受けるような心境だ』というような意味のことを語ったことを、私は記憶している。
奇しくも日本は今、桜咲き乱れる季節だ。『ザックジャパンに桜咲く』か、合格発表を引き出す決戦が間近に迫った。


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