酒井宏樹のプロローグは終わろうとしている

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昨夏、ロンドンオリンピック代表の不動の右SBだった酒井宏樹は、ブンデスリーガのハノーファーに移籍した。

ロンドンオリンピック代表では、酒井宏樹のフィジカルとスピードを生かしたドリブルからの高速クロスが大きな武器となっていた印象が強く、ザックジャパンの右SB奪取も近いことを予感させるに十分だった。

しかしながら、ハノーファーへの移籍後には、チームのキャプテンであるスティーブン・チェルンドロとのレギュラー争いを勝ち抜くことができないばかりか、スティーブン・チェルンドロが負傷したチャンス時にも、ソフィアン・シャヘドに右SBのポジションを奪われ、多くの出場機会を得ることができなかった。そして、そのままスティーブン・チェルンドロが復帰してきた。
この時期が酒井宏樹にとって最も苦しい時期だったと本人も吐露している。

そんな酒井宏樹がハノーファーで活路を見出しつつあるのは、右MFでの起用からだった。
30節のバイエルン戦以降、右SBや右MFとしてコンスタントに出場し始めると、右MFとして先発した5月11日のレバークーゼン戦ではスルーパスからソビエフのゴールをアシストした。

U23代表での活躍と期待。そしてブンデスリーガでの挫折からの浮上。

今、酒井宏樹のポテンシャルを示すプロローグは終わろうとしており、次のステージへと加速を開始する予感が漂っている。



右MFとして出場し、ゴールをアシストしたレバークーゼン戦では、守備の負担が軽減され、攻撃的な酒井宏樹の特徴が十分に発揮されただろう。

レバークーゼン戦の酒井宏樹のデータは極めて際立ったものだったのだ。

・走行距離 11.12キロ(チームトップ)
・スプリント数 21回(チームトップ)
・ラン数 65回(チームトップ)

以上は、献身性と運動量を示すが、データはそれには留まらない。それはこれだ。

・クロス数 15本(チームトップ、チーム2位のMFピントが4本)

この数値がハノーファー監督にアピールしない筈がない。この一戦により、酒井宏樹のチーム内序列に大きな変化が起きるのは当然とも言えるだろう。
この試合の酒井宏樹の活躍を、チームの新SD、ドゥフナー氏は、「ポテンシャルをもった選手の一人だと確信してる。フィジカル面で良く、早さがあり、意欲的だ。私は彼がここで、我々を本当に楽しませてくれる、その姿を想像出来るよ」と絶賛した。
酒井宏樹にとっても大きく何かを掴んだ試合だ。

そして、ここのところの酒井宏樹の活躍がザックジャパンにもたらす効果はどうだろうか?

私は、かなり貴重な効果をもたらすのではないかと見ている。
まず第一に、酒井宏樹がハノーファーで右MFとしての活躍を示したことにより、MF岡崎、MF清武との競争関係が発生する。そして、仮にではあるものの、FWが圧倒的制空権を得るのであれば、酒井宏樹のクロスが大きな武器になる可能性は高い。インテルでMFもこなす長友と同様に、局面により攻撃のアクセントとなる選手となり、両サイドから波状的に出るクロスは、ザックジャパンの大きな得点源になる。
右SBとしては内田との競争を再燃化させる。酒井宏樹のフィジカル、スピードが、ヴォルフスブルクで右SBとして好パフォーマンスを示しているボランチ長谷部のカバーリングにより、一層際立つ環境が揃う。

酒井宏樹は、その努力の積み重ねにより、今、彼のプロローグを終え、加速準備ができた。

ブンデスリーガの今季日程は18日に終了する。『休暇は1~2週間あれば十分』と酒井宏樹は言う。

皆様お気づきだろうか?

その休暇の先には2013年のザックジャパンの天王山である(ワールドカップ出場を決める試合とコンフェデレーションズカップ2013が組まれている)6月決戦が控えているのだ。

酒井宏樹が、ザックジャパンの選手層に貢献しそうだ。


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