協会心変わり？「ラトビア戦ベストの欧州組呼ぶ」で示したように、当初のラトビア戦の位置付けは、新たな選手の育成の場であるとされていた。しかし、世界最速でワールドカップの切符を手にすることが、新たな戦力の発掘にとっても有利に働くとの判断から、ワールドカップ出場を決めるべき、3月26日のヨルダン戦に照準を絞った調整の試合とする方針に変更された。
それに呼応して、ザッケローニは31日、『戦術面の継続性を念頭に、各自が所属クラブとは違う代表チームならではの役割を再確認して欲しい。』と語った。
以上のように、予め大きなトライはないと見られる中ではあるものの、オランダ1部リーグ、VVVフェンロ所属の大津が初招集された。
この記事では、大津への今後の期待について記したい。
ラトビア戦は、2月6日、キリンチャレンジカップ2013として、ホームズスタジアム神戸で開催される。
日本サッカー協会は、31日、招集メンバーを次のとおり発表した。
| ＧＫ | 川島永嗣（スタンダール・リエージュ）, 権田修一（FC東京）, 林卓人（仙台） |
| ＤＦ | 今野泰幸（G大阪）, 伊野波雅彦（磐田）, 水本裕貴（広島）, 長友佑都（インテル） 内田篤人（シャルケ）, 吉田麻也（サウサンプトン）, 酒井宏樹（ハノーファー） 酒井高徳（シュトゥットガルト） |
| ＭＦ | 遠藤保仁（G大阪）, 長谷部誠（ヴォルフスブルク）, 細貝 萌（レバークーゼン） 高橋秀人（FC東京） |
| ＦＷ | 前田遼一（磐田）,岡崎慎司（シュツットガルト）, 本田圭佑（CSKAモスクワ） ハーフナー・マイク（フィテッセ）, 乾 貴士（フランクフルト） 香川真司（マンチェスター・ユナイテッド）, 清武弘嗣（ニュルンベルク） 大津祐樹（VVVフェンロ） |
GK西川は負傷で、DF栗原、駒野、MF中村憲剛の3名は、クラブの始動日が遅かったことにより、体調面を考慮され外れた。宇佐美が外れ、GK林、DF水本が代表復帰。香川も、前回2012年11月14日のオマーン戦の負傷欠場から復帰している。
大津について、ザッケローニは、『両サイドMFや、トップ下もこなし、時にはCFも可能なユーテリティ性と、おもいきりの良さや精神面の強さを評価している。機会があれば是非使ってみたい。』としている。そして、プレースタイルは、泥臭く献身的に守備にも奔走し、その裏付けとなるスタミナやスピードも併せ持っている。大津本人はドリブルが最大の特徴としている。ロンドンで見せた、強烈なミドルシュートも魅力だ。
正直に述べれば、持ち合わせている能力や、プレースタイルの割には、柏⇒ボルシアMG⇒VVVフェンロのキャリアを通じて、特筆に値する活躍をしたとは言い難いのだが、ロンドンで見せたvsスペインのゴールや、vsメキシコの強烈なミドルシュートには『何か持ってる』と感じさせるものがある。それは、同じVVVフェンロを巣立った本田と同様だ。
ザッケローニの評価を見る限り、大津がどのポジションで使われるかは皆目見当がつかない。
左MFがどちらかと言えば専門だと思うので、その場合だけは大津の起用布陣として、
ハーフナー・マイク ハーフナー・マイクは直近のクラブの試合でCFとして覚醒の気配？
乾（大津) 香川 岡崎（清武） 大津は、フィジカルも頑張れるので、香川トップ下では乾より相性
良いかも？
本田 長谷部 遂に、本田ボランチ化、香川とのホットラインを強化
長友 今野 吉田 内田
川島
と、本田と香川の使い方をメインにしながら、大津も入れてみたという、革新的？なことも考えていたのだが、そこのところは、ザッケローニに任せるしかなさそうだ。
優れたユーティリティプレーヤーが育つならば、ワールドカップで消耗戦となる領域まで勝ち進むことを狙うザックジャパンとしては、大きな武器となるだろう。
※尚、今回の初招集が大津１人だけとなった件について、ザッケローニは、『今回は短期合宿なので、代表のリズムに順応できる選手だけを選んだ。山口, 扇原, 鈴木, 柴崎らはいつも視野に入っている』としている。
この言葉から、ワールドカップ出場決定後には、大規模なトライがなされることを示唆した。私は、彼らがこぞって招集されるのは、東アジアカップしかないと思う。と、付け加えておく。2013年ザックジャパンの楽しみ方も参照されると、より良い。
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