2013冬の移籍市場終了前夜

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 1月29日、2012年シーズン限りで名古屋を退団したMF金崎夢生が、ニュルンベルクと移籍交渉をしているとドイツメディアに報じられた。そして、その報道から24時間も経過していない、1月30日、ニュルンベルクは金崎を獲得したと、クラブの公式HPで発表した。

 移籍市場もたけなわとなり、移籍交渉の報道から正式発表までの時間が、電光石火のごとく短くなってきている。

 大物外国人選手でも、今市場での移籍が目白押しだ。マンチェスター・シティのバロテッリは、ACミランとの交渉中だった。当初、マンチェスター・シティの提示額は3600万ユーロ(約44億円)と言われており、ACミラン側は99.9%バロテッリは来ないとしていた。しかし、急速かつ段階的ににマンチェスター・シティが歩み寄り、移籍金は成績によるボーナスを含めて2500万ユーロ(約30億5千万円)となり、合意したという。

 このように、売り手側クラブの大幅歩み寄りも見られている。



 そして今、最も気になるのは、ザックジャパンの主将・長谷部誠だ。

 イングランドプレミアリーグのフラムが、長谷部の獲得に動いていることが29日わかった。長谷部は、かねてから、イングランドプレミアリーグでのプレーを目標としている。

 現所属のブンデスリーガ・ウォルフスブルクにおいて、前監督マガトによって、『移籍が考えられる選手』として冷遇され、下部組織での練習を命じられるという「事実上の戦力外通告」を経験している。希望しているイングランドプレミアリーグのクラブが動いていることは良いのだが、夏の移籍市場への持ち越しとなれば、再び『移籍が考えられる選手』とされたまま、チームに留まる可能性が出てくるという、リスキーな状態だ。

 当時のマガトは、世界的な自動車メーカーであるフォルクスワーゲンからの資金を背景とし、選手を買い集めて理想のチームを作り上げるという、野心に燃えていたと言われている。その中で長谷部は、マガトの構想から外された。

 同様な冷遇を受けていた選手は複数いたが、マガトへの不平をぶちまけて、再起できなくなった選手もいるという。そんな中、長谷部は真摯にトレーニングに励み、マガトの解任後には見事にトップチームのレギュラーに返り咲くと、『折れない心』とし、長谷部に対する賞賛を惜しまない声も聞かれていた。

 これで、長谷部も本来のプレーに集中できると、安堵する感もあったのはつかの間だった。
 2012-2013シーズンも後半戦になると、清武のいるニュルンベルクから、ディーター・ヘッキングが新監督としてやってきた。新監督となるや、後半戦開幕以来の2試合で連続ベンチとなっており、出場機会を失っているのだ。今思えば、今回の移籍交渉が関わっている監督采配である可能性は、極めて高い。

 今回も移籍にまつわる『干し』であるならば、今報道されているように、長谷部を欲するフラムへの移籍が吉であろう。もし移籍が実現しない場合には、長期的に干される可能性が高いからだ。夏の移籍市場が始まる前には、3月26日に、アウェーでの勝利により、ワールドカップの切符を手に入れることが必須命題となる、ワールドカップ2014アジア最終予選のヨルダン戦がある。6月には、ザックジャパンが大きく成長するための試金石となるコンフェデレーションズカップもある。

 この非常に大切な時期に、試合感を失うことは、本人にとって大きなダメージとなるばかりではなく、長谷部が主将を務めているザックジャパンにとっても、致命傷となりかねない。

 長谷部は、昨年にも、イングランド移籍に動いていた経緯がある。今月一杯で冬の移籍市場は閉じるが、昨年の動きがうまく生き、電光石火のごとく、長谷部のフラムへの移籍が決まることを期待したい。
 しかし、長谷部の、ザックジャパンの運命を左右するかもしれない決定がなされるには、あまりにも時間が少ない。

2013年2月1日追記
 英国における2013年冬の移籍市場は、日本時間の2月1日午前8時、長谷部の朗報が報じられることなく閉じた。
 しかし、「折れない心」があるじゃないか!と、今後も長谷部の活躍に期待する。


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