ワールドカップ2014ブラジル大会まで500日を切った。
私は、あと500日の中で、ザックジャパンに何が起これば良いかを少し考えていた。未だ、記事の内容が定まらないが、徒然なるままに書くとしよう。
岡田監督の元、南アフリカでベスト16の代表は、成長を掲げるザッケローニ体制へと移行し、ここまでのワールドカップ最終予選の4勝1分けという盤石の結果を見れば、アジアにおいてはその強さを増していると見るべきだろう。
そのアジアでの地位を確保できた理由は?そして世界でその地位に達するために必要なことは?
まずは、南アフリカのときの布陣と、ザックジャパンの初陣となったアルゼンチン戦の布陣を比較してみたい。
予てから、ザッケローニは、『チームを変える方法は、組織を変えるか、人を変えるかだ』と言ってきているが、初采配にあたっては、その両方に手を付けた。
まず、南アフリカでの布陣は、守備的な4-1-4-1であったが、アルゼンチン戦では4-2-3-1と攻撃の駒を一枚多く置く布陣としている。これは、ベスト16という南アフリカの結果を超えるためには、守備重視では限界があるという考えと決意の現れだろう。
その後現在まで、オプションとして3バックを試したこともあるが、基本的に4-2-3-1を貫いている。
メンバーを見ると、アルゼンチン戦では、大久保, (欠場のためだが)松井, 阿部, 中澤, 闘莉王, 駒野のベテラン勢の名前が消えており、代わって、森本, 香川, 岡崎, 内田, 今野, 栗原が加わり、代表は大幅に若返った。岡崎は、AFCアジアカップでの松井の更なる負傷欠場のチャンスを生かし、レギュラーを確保した。岡崎は目下のところザックジャパンの得点王であり、少なからずチームの躍進に貢献している。また、AFCアジアカップ以降では、栗原に代わり、189cmと、より高さが期待できる吉田が定位置を確保した。吉田は、AFCアジアカップ初戦での0-1敗戦直前に1-1に追いつく得点や、ワールドカップアジア三次予選の北朝鮮戦で、ロスタイムに決勝点をあげるなど、攻撃面でも印象に残るプレーを見せてきた。
このように、ザックジャパンは、伸び代豊かなメンバーでスタートを切った。
アルゼンチン戦で森本が不発に終わり、ベストと思われる布陣では、ワントップは前田となっている。
まず、岡田ジャパンとザックジャパンの試合平均得点と失点を調べてみた。ザックジャパンの数値は、ザッケローニ初采配のアルゼンチン戦から、ワールドカップ2014アジア最終予選第6節オマーン戦までのものである。
岡田ジャパン | ザックジャパン | |
試合数 | 49 | 29 |
平均得点 | 1.61 | 1.86 |
平均失点 | 0.71 | 0.59 |
岡田ジャパンと比較すると、ディフェンスを一枚減らしているにも関わらず、ザックジャパンの試合平均失点は少ないことがわかる。
長友,内田の両SBは運動量が豊富で、インテルやシャルケといった強豪クラブで経験値を高めてきた。吉田もAFCアジアカップからの成長著しく、オランダとイングランドの修羅場をくぐっているのが大きい。今野は危機察知能力が高い。
日本人のDF選手を見渡したときに、すぐにこの4人を下から突き上げるような選手は、酒井弘樹, 酒井高徳の二人くらいしか見当たらない。
起点 | アシスト | 得点 | 計(攻撃貢献度) | ザックジャパンランキング | |
香川 | 7 | 4 | 10 | 21 | 1位 |
岡崎 | 3 | 3 | 12 | 18 | 2位 |
しかし、攻撃陣を見ると人材が豊富だ。代表の準レギュラークラスだけでも、清武,乾,ハーフナー・マイクがいる。平均得点でも、(ザックジャパンで加わった香川,岡崎の起点数,アシスト数,得点数の合計数で示す攻撃貢献度がチームの1位,2位となるなどにより)既に岡田ジャパンを上回り、アジアでの地位を築いたザックジャパンであるが、清武,乾,ハーフナー・マイクなどがレギュラー陣を突き上げることが、世界での地位を確立するようなチームへの向上につながる。
特に、ザックジャパンにとって、最も待望されるのは得点源となる絶対的CFだ。ザッケローニもその期待の基に、毎回ハーフナー・マイクを招集している筈だ。また、データが示すように、新たな顔がチームトップクラスの働きをするかがチームの大きな浮上の鍵となる。
ハーフナー・マイクのザックジャパンでの活躍は、代表初先発のタジキスタン戦こそ頭で2得点とアピールしたものの、その後1得点と計3得点に留まっている。3得点は全て高さで得たものである。
CFとして求められる、ポストプレーやドリブル突破では、前田に大きく水を開けられ、サブに甘んじていたのが実態だった。
しかし、今、そんなハーフナーに遂にブレイクの兆しがあるようだ。長い前置きとなってしまったが、ハーフナー・マイクが今まで見せなかった姿を紹介したい。
2013年01月27日に行なわれたオランダ1部リーグ「エールディヴィジ 2012-13」第20節、SBVフィテッセ対AFCアヤックスで、ハーフナー・マイクはCFとしてフル出場し、0-2からの3-2の逆転勝利に貢献した。個人記録としては、ゴールこそならなかったものの、CFとして求められるプレーを随所に見せた。
【裏を取るプレー】
果敢に裏に抜け出して、胸でトラップ。トラップが大きくなり惜しくもGKに阻まれる。
【ドリブル突破】
1)2)自陣深くからのロングフィードをトラップ
3)相手選手二人がプレスに来る
4)左に反転して一人の相手選手を振り切る
5)6)相手選手と並走してドリブル
7)相撲の切り返し?風のタックルを受ける
8)ハーフナーの体は宙に舞っている
9)しかし強いところを見せ、倒れない
10)再び二人にプレスされる
11)抜け出して5番の選手をかわし、ボールをたぐり寄せる
12)再びドリブル体制に入る
13)柔道の大内刈りのようなタックルを受ける
14)倒される
このプレーでは、強さを見せたことが最大の成果だ。この試合のハーフナーは何かが違うと思った瞬間だった。33番の選手からファールを得る。
【ポストプレー1】
ハーフナー・マイクのポストプレーによるワンツーのシーン。
【ポストプレー2】
ロングフィードをトラップし、長いリーチを活かしてパス。
【果敢なシュート】
1)スローインを胸でトラップ
2)3)DFをかわし
4)エンドライン付近からシュートもGKにセーブされる
日頃、フィテッセでは、サイドやトップ下でプレーすることが多かったが、この日は(アフリカネイションズカップ出場のため)ウィルフリード・ボニー不在により、CFとしてプレーするチャンスを得た。その中でハーフナーは、CFのレギュラーを取るんだという必死さを随所に見せた。
この試合後にハーフナーは、『よっしゃ~』と雄叫びをあげたという。得点した訳でもないCFの雄叫びは、個人成績と裏腹に、彼が何かの確信を得たことを想像させる説得力を持つ出来事だった。
2013年のハーフナー・マイクは違う。この必死さが続けば、大化けするかもしれない。
そして、ザッケローニが待望するのは、まさに『大化け』する選手の出現だ。
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