ブラジル代表(セレソン)とは

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ブラジルはFIFAワールドカップ2014のホスト国であると同時に、FIFAコンフェデレーションズカップ2013のホスト国でもあり、コンフェデレーションズカップではザックジャパンとの開幕戦での対戦が決まっている。ブラジルと言えば10月16日に対戦したばかりのチームであるが、その8ヶ月後の再戦となる。前回は、ザックジャパンの世界の立ち位置を測るためとか、世界の強豪と戦うための課題を見つけることが狙い、というような大義名分があり、勝敗に関しては大きく問題になることは無かったと思う。が、・・・8ヶ月後の再戦であるからには、その8ヶ月間の成果を求められるのは当然だろう。コンフェデレーションズカップのブラジル戦に限れば、内容も求められる難しい試合となることは間違いない。私は、ザッケローニの去就にまで関わる大一番だと思っている。
では、ブラジル代表(セレソン)はどんなチームだろうか?改めてリサーチすることにした。



セレソンは世界のビッグクラブ所属選手の集団だ

2012年10月16日のブラジルのフォーメション

2012年10月16日のブラジルのフォーメション

写真はザックジャパンが2012年10月16日に対戦した時のブラジル代表のフォーメーションだ。名前だけを見ても、ネイマールを筆頭に、カカ,オスカル,パウリーニョ,ラミレスなど知名度の高い選手が並ぶ。当時はマノ・メネゼス監督だったのだが、後任のルイス・フェリペ・スコラーリ監督になってもこのメンバーが中心だろう。監督交代により影響があるかもしれないのは、クラブでの出場機会に恵まれていないカカくらいではないかと思う。

ポジション 名前 所属クラブ
GK ジエゴ・アウヴェス バレンシア(スペイン)
DF レアンドロ・カスタン ASローマ(イタリア)
アドリアーノ・コレイア バルセロナ(スペイン)
ダビジ・ルイス チェルシー(イングランド)
チアゴ・シウヴァ パリ・サンジェルマン(フランス)
MF オスカル チェルシー(イングランド)
パウリーニョ コリンチャンス
ラミレス チェルシー(イングランド)
FW ネイマール サントス
カカ レアル・マドリード(スペイン)
フッキ ゼニト・サンクトペテルブルク(ロシア)

全ての選手がスペイン,イングランド,イタリア等の欧州や、ブラジル国内の強豪クラブに所属している。そして、その殆どがクラブでも中心選手だ。個の技術が高い選手ばかりであることは間違いが無い。
尚かつ、強豪ひしめくクオリティの高いリーグで試合をこなしている彼らの経験値は高く、戦術眼にもたけている。
10月16日のザックジャパン戦で見せたここぞという時のスピードと正確さは、まさに戦術眼と個の技術の高さの融合だった。

FIFAランキングで実力を測るなかれ

現在のFIFAランキングでは、ブラジルは13位だ。通常であればFIFAランキングはチームの実力を測る目安にしても良いのだが、今のブラジルの2014年ワールドカップ開催国という環境においては、この物差しは適切でない。
つまり、次期ワールドカップ開催国は、ワールドカップ予選が免除となるが故に、FIFAランキングを大きく左右するワールドカップ予選を戦うことができず、FIFAランキングのポイント係数が低い国際親善試合でしかポイントを加算できないのだ。
中国に8-0, イラクに6-0, そしてザックジャパンに4-0と、圧倒的な得点力と守備力でアジアを総なめにした力はFIFAランキング13位のものでは決して無い。実力はランキング3位以内の筈だ。

再戦でザックジャパンはブラジルといかに戦うのか?

ブラジルの特徴は、前にも述べたように、個のレベルと経験値の高さだ。ザックジャパンとしてのアプローチとしては二つあると思う。
一つ目は、ブラジルの個のレベルと経験値の高さを超えてしまうというアプローチだ。しかしこれは数ヶ月とか、1年といったスパンで追いつけるものでは無い。
二つ目は、ブラジルの特徴を殺しつつ、ザックジャパンの特徴を出すということだ。ブラジルの特徴を言葉を変えて表現すれば、状況を判断する戦術目とプレースピードやパス精度の高さである。つまりそれをさせないことが、ブラジルの特徴を封じることになる。それは、すばり、高い位置からのハイプレスをかけて、ブラジルに自由にパスをさせないことだろう。これは、非常な運動量を要するが、献身性や運動量を特徴とするザックジャパンであれば可能だ。攻撃面のザックジャパンの特徴は、本田を中心にボールを収めた攻撃にある。そこに香川の混んだ地域での突破を絡めたり、香川を囮にして本田がシュートしたりする。後半になればスタミナ化物の長友のサイド攻撃が威力を増す。そう考えると、ブラジルの攻撃を凌ぎ、ザックジャパンが得点するシーンも描けなくはない。
ブラジルにはサッカー王国のプライドがある。しかも地元開催の開幕戦だ。そこを突くことができれば、ブラジルの意外なもろさが出てくるかもしれない。

最大の問題は選手のコンディションだ。ブラジルは地元だけにベストコンディションで望んでくる。ザックジャパンは中東のイラク戦から中3日となるだけに、それがいちばん心配だ。

【関連記事投稿の予定】

今後、連載的にブラジル代表の記事を書いて行くつもりだ。今回は、ブラジル代表チーム全般について述べる内容としたが、次回の記事以降は個々の注目選手の話題の記事としたい。


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