両雄並び立たせる!(その3:本田と香川の特徴)

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今回は、本田と香川の特徴を比較し、二人の使い方がどうあるべきかを考えてみたい。

二人のスーパープレー集の動画を見つけた。これをじっくり見ると非常に参考になる。

まずは、本田だ。
第一に挙げられるのは、強靭なフィジカルとずば抜けたキープ力だろう。高い位置でボールをキープし、味方の走り込むスペースを造りだし、ラストパスを送るシーンを良く見かけ、チャンスメーク力に優れる。ディフェンス面に関しても、本田を高い位置に置くことにより、万が一ボールロストしても、その位置が高いので危険が小さくなる。これらのことから、ザッケローニはこれまで本田をトップ下で重用してきた。
決定力も高く、第6節までのアジア最終予選では、遠藤や長友などのチャンスメイクから、4得点を挙げている。また、味方をおとりにしたシュートも得意としている。
次の動画は、2011~12シーズンのCSKAモスクワでプレイする本田である。まるで弾丸のようなシュートを放ち、絶妙なパスを通す本田のプレイが収められている。



次に香川だ。

正確なトラップ、早く効果的な動き出し、流れる様なドリブル、高い決定力と、技術的に優れた点を挙げれば切が無い。決定力に関しては本田を凌ぎ、チャンスメーカーよりも少しストライカーの色が濃い選手だ。フィジカルに関しては強くないが、ひらりひらりとかわす様は、さながらサッカー版牛若丸だ。更に本田との共通点でもあるが、プレッシャーへの強さを持っている。その証拠に、ドルトムントでのプレーも、J2時代と同様なプレーを展開しているし、得点機の落ち着きぶりは異常な程だ。
ボールを受けると、味方に一旦渡し、即スペースもしくはスペースが生まれそうな場所へと侵入、ラストパス、または自分でシュートといったプレーが得意で、流れに乗った速い攻撃が多い。
動画には「セレッソ大阪」時代から、ブンデスリーガ「ボルシア・ドルトムント」,日本代表のプレイまで、2008~2012年のプレイが収録されている。

本田は高い位置でのキープからのチャンスメークに、香川は中央の混んだ地域を突破する速い攻撃に特徴がある。つまり、双方ともに中央の位置にポジションの適正があることは間違いなさそうだ。
最近までのザックジャパンのフォーメーションでは、本田がトップ下(中央)で香川が左サイドだが、そのフォーメションであっても、流動的なポジションチェンジが可能であれば、二人の特徴を両方生かし、相手チームにとっては非常に怖い状況を造れるだろう。

本田ワントップ香川トップ下

しかし、ここまでのザックジャパンを見ると、選手の流動的なポジションチェンジは皆無であるし、選手間の距離が遠すぎるのが現状である。確かに、流動的に選手を動かすことにリスクが無い訳ではない。ボールを奪われると、ポジションチェンジが不完全なタイミングで隙を突かれるからだ。

では、その他の方法があるのか?・・・。その解は、中央に本田,香川を並べることである。即ち、本田がワントップで、香川がトップ下のフォーメーションとすることである。それにより、本田のフィジカルも生きるし、本田が造ったスペースに香川が飛び込むこともできる。勿論、香川が飛び込むと見せて、本田が決めることも可能だ。また、空席となる左サイドの新たな戦力を試すことも有意義になり、チームとしての伸びしろも大きくなるという付加価値も付くのだ。

私は、ワールドカップまでに許される時間が残っているが故に、総合的に考えれば、既存のフォーメーションに流動性を導入するよりも、この新フォーメーションを深めていくべきだろうと思っている。

【了】


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両雄並び立たせる!(その3:本田と香川の特徴)」への2件のフィードバック

  1. gamva7777

    セルジオさんは、本田はボランチと言っていますよね。そこのところはどうなんでしょうか。

    返信
    1. ノテータ 投稿作成者

      香川トップ下はボランチの負担が増えますので、それも有ですよね。ただ、私は本田の性格からして、高い位置でプレーしたいに違いないというのがあって、本田はワントップを推した訳です。きっと、遠藤,長谷部が頑張ってくれると思うし、新しい選手が出ないとも限らないと思いまして。チームが伸びる時は、新しい選手が出る時と、そんな期待もあります。

      返信

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