マンチェスター・ユナイテッドCLベスト8ならず

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オールド・トラフォード

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マンチェスター・ユナイテッドのホームスタジアムのオールド・トラフォード

UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦2ndレグ、マンチェスター・ユナイテッドVSレアル・マドリーの試合は、5日(日本時間6日)おこなわれた。

2日のプレミアリーグ、ノリッジ戦でハットトリックを決めた香川と、1ゴール2アシストと好調のFWルーニーはベンチスタートだった。
代わりにMFナニ、ベテランのギグスが先発した。39歳のベテランギグスは公式試合1,000試合目のメモリアルゲームとなった。



ファーガソンらしい配慮ある采配
両チームの先発メンバーは次のとおりだ。

【マンチェスター・ユナイテッド】
GK デ・ヘア
DF ラファエウ、ファーディナンド、ヴィディッチ、エブラ
MF キャリック、クレバリー、ナニ、ギグス
FW ウェルベック、ファン・ペルシ

【レアル・マドリー】
GK ロペス
DF アルベロア、ヴァラン、ラモス、コエントラン
MF ケディラ、シャビ・アロンソ、エジル
FW ディ・マリア、イグアイン、C・ロナウド

香川とルーニーをベンチスタートとしたファーガソンは、低い位置でDFブロックを作って、レアルにスペースを与えない守りを作っていた。レアルを相手にすれば、1stレグ同様に守備に追われる展開となる可能性が高い中で、ボールを奪ってからの長い距離のスプリントが要求される。そこで、二人がフル出場から中二日であることを考慮し、ノリッジ戦で抜群のコンビネーションを示した二人をセットとし、得点を取りに行くときのオプションとしてベンチに置いたと考えられる。

このことと、ギグスの起用法も含めた総合的な考慮から、ナニ、ギグスをスタメン起用したのだろう。

ファーガソンにすれば勝負のあやになってしまった采配
1stレグをホームで1-1と引き分けたレアル・マドリーは、最低でも1点の得点が必要なため、全体的に試合を支配しながら前半を進めるが、チャンスはマンチェスター・ユナイテッドの訪れる。21分にCKからヴィディッチ、ウェルベックが立て続けにチャンスを迎えるが、ゴールポストとGKのファインセーブにより阻まれ、0-0で折りかえす。

後半3分にゲームが動く、マンチェスター・ユナイテッドは、ナニが左からクロス。これがセルヒオ・ラモスの右足に当たるオウンゴールとなり、ホームのマンチェスター・ユナイテッドに大きく1回戦の勝ち抜けが傾いたかに思えた。ところが、後半11分、ボールにナニが右足を伸ばしたところ、アルベロアの胸にハイキックを食らわす格好になってしまい、これが一発退場となる。意図的な「ハイキック」のような悪意は感じられないプレーだっただけに、おおかたの目には、一発レッドには映らないプレーだっただろう。絶好調のルーニー、香川に代えて、ナニ、ギグスを起用したことが、勝負を分ける「あや」となってしまった。数的有利となったレアル・マドリーが一方的に押し込む展開となり、後半21分、モドリッチのミドルシュートで同点に追いつかれると、24分にはイグアインの右からのクロスを、ファーサイドから走り込んだC・ロナウドにスライディングシュートを決められ逆転された。28分、マンチェスター・ユナイテッドはルーニーを投入したが、追いつけず、CL敗退が決定した。

数的不利かつパワープレーを仕掛けなければならない状況で、必要な選手はサイドをドリブル突破してクロスを入れる選手だ。マンUという強豪チームには、それらの特徴を持った選手がいる。この局面で、必要な選手は香川ではなく、(実力云々というのとは無関係な部分で)出場の機会はついえてしまった。

結果論を言えば、ファーガソンのスタメン采配が、たまたま凶をなしてしまった格好となったが、トップチームの監督でありながら、このビッグマッチでの配慮を決断できることが、今のマンチェスター・ユナイテッドを支えている大きな要因の一つであると、私は評価している。レアルを打ち破ることはならなかったが、香川を成功に導くことができる監督であることを再確認した。

後味を悪くした一発レッド
結果的には、ナニの「ハイキック」の一発レッドにより、試合が決まってしまった。確かに、高く上げた足の裏を相手に見せること自体は、危険を伴う動きではあるものの、悪意の有無と選手へのダメージからすれば、レッドを予感するようなプレーには見えなかった。

試合後には、マンチェスター・ユナイテッドの選手が審判に詰め寄るシーンがあり、ファーガソンも抗議の姿勢を見せるなどした。レアルのモウリーニョ監督も、試合終了を待たずロッカールームに引き上げ、審判が作り出した結果だということを示唆するように、「われわれは勝つに値しなかったが、サッカーとはそういうものだ」と語ったようだ。

それでもレアルが素晴らしいクラブであることに疑いの余地はない。11対11で堂々と戦って勝ちたかったという、モウリーニョの戦い終わった相手を思いやるスポーツマンシップと、レアル・マドリーの勝利を心から賞賛したい。


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