10月欧州遠征メンバーに見る新ザックジャパン構築展望

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ザックジャパンは10月、11日のセルビア戦、15日のベラルーシ戦と、二つの欧州遠征試合に臨む。

3日、日本サッカー協会は、この二試合に向けた召集メンバーを発表した。メンバーは次のとおり。

【GK】
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
西川周作(サンフレッチェ広島)
権田修一(FC東京)

【DF】
今野泰幸(ガンバ大阪)
伊野波雅彦(ジュビロ磐田)
長友佑都(インテル・ミラノ)
森重真人(FC東京)
内田篤人(シャルケ04)
吉田麻也(サウサンプトン)
酒井宏樹(ハノーバー96)
酒井高徳(VfBシュツットガルト)

【MF】
遠藤保仁(ガンバ大阪)
長谷部誠(1.FCニュルンベルク)
細貝萌(ヘルタ・ベルリン)
本田圭佑(CSKAモスクワ)
山口蛍(セレッソ大阪)

【FW】
岡崎慎司(1.FSVマインツ)
香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)
清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)
柿谷曜一朗(セレッソ大阪)
齋藤学(横浜F・マリノス)
ハーフナー・マイク(SBVフィテッセ)
乾貴士(アイントラハト・フランクフルト)



ザックジャパンは現在、あと250日となったワールドカップ2014に向けた新なチームの構築の過程にある。7月の東アジアカップ以降、国内クラブ所属選手を積極的に試し、選手間競争の活性化を促すとともに、チームの成長を模索している。

この記事では、来年6月のワールドカップに向け、代表の一員としてピッチに立つための競争の中で、現時点までに見えてきたことを踏まえ、10月欧州遠征での展望について記す。

◆熾烈なワントップのセカンドチョイス争い
東アジアカップで柿谷曜一朗、大迫裕也、豊田陽平が活躍した。特に柿谷は技術の高さとスピードを発揮、3得点で大会得点王に輝いた。大迫はオーストラリア戦で2得点、豊田もポストプレーや強さをアピール、ザッケローニも合格点を与えただろう。
大迫がザックの眼鏡にかなったことは、この時点で(戦わずして)前田が落選したことを予見させた。二人は、相手DFを背負って二列目を使うという部分ではプレースタイルが近いが、強さや決定力の部分では大迫に分があるからだ。
柿谷は香川にも通じる技術の高さ、ゴール前での落ち着きを持っている。加えて東アジアカップの韓国戦では、スピードによる突破からの得点を見せつけた。ファーストタッチで相手DFを置き去りにするようなシーンが増えれば、押し込まれる展開が予想される世界の強豪に対しても大きな武器となる。かつての本田がそうであったように、近い将来ブレークするとすれば、この人以外ないように思えるのだ。その後のウルグアイ、グアテマラ、ガーナとの親善試合には全て召集され、主力的な出場時間を与えられ、他の選手以上に戦術理解も進んでいる。ワールドカップ時のワントップのファーストチョイスとなりつつあるだろう。
大迫、豊田はワントップのセカンドチョイスを争うことになると思うが、10月の欧州遠征にはハーフナー・マイクが選ばれている。即ち、この欧州遠征でハーフナーが194cmという他にない高さを如何なく発揮できるかが、大迫、豊田、ハーフナーの三つ巴からの選択を決定付ける。ハーフナーにとってはラストチャンスの召集となることは明らかだ。

◆細貝萌VS青山敏弘
今回召集された細貝は、(遠藤を下げた時の)守備固め的役割でザッケローニに重用されてきた。ザッケローニは長谷部のセカンドチョイスとして山口蛍を召集し続けていることから、相変わらず遠藤のセカンドチョイスを模索しているようだ。しかし、守備専的選手をザッケローニはベストなチョイスと考えていない。従って、細貝には攻撃組み立ての部分も求められるだろう。一方の青山は、東アジアカップの韓国戦での柿谷の先制点をおぜん立てする縦パスを供給して以来、ザックの評価が高い。

◆乾貴士VS齋藤学
齋藤は、東アジアカップのオーストラリア戦で、切れのあるドリブルで相手をかわしながらのゴールを決めている。まさしく流れを変えうるプレーと映り、印象が強い。
乾は、キャップ数でこそ上回るが、代表ではこれといった結果を残しておらず、はっきりとした結果が求められるラストチャンスとなるだろう。

◆今回代表に呼ばれていないが、工藤壮人は当確だろう
工藤は、本田、香川ら欧州組主力に混じって出場した9月6日のグアテマラ戦でゴールを挙げており、評価は高い。プレースタイルは岡崎に通じるものがあり、かつ岡崎をもおびやかしつつある位置と言える。

◆森重真人も当確
森重は、その身体能力、足元の技術の高さで代表に定着したと言える選手だ。4-2-3-1布陣の局面では、今野、吉田らのCB陣を脅かしつつある。3-4-3の状況ではレギュラーとしての位置づけと言って良い。

◆11月の欧州遠征メンバー
11月には、16日にオランダ代表との親善試合が行われる(もう一試合ベルギー代表戦が内定している)。日本サッカー協会は、この11月の欧州遠征につき、ベストメンバーで臨むとしている。即ち、個々の選手の選択は10月で一段落とすることを示唆している。
では、11月の召集メンバーはどうなるのだろうか。現状では、”OR”を使って表現すると次のようになる。

【GK】
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
西川周作(サンフレッチェ広島)
権田修一(FC東京)

【DF】
今野泰幸(ガンバ大阪)
伊野波雅彦(ジュビロ磐田)
長友佑都(インテル・ミラノ)
森重真人(FC東京)
内田篤人(シャルケ04)
吉田麻也(サウサンプトン)
酒井宏樹(ハノーバー96)
酒井高徳(VfBシュツットガルト)

【MF】
遠藤保仁(ガンバ大阪)
長谷部誠(1.FCニュルンベルク)
細貝萌(ヘルタ・ベルリン)OR 青山敏弘(サンフレッチェ広島)
本田圭佑(CSKAモスクワ)
山口蛍(セレッソ大阪)

【FW】
岡崎慎司(1.FSVマインツ)
香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)
清武弘嗣(1.FCニュルンベルク)
柿谷曜一朗(セレッソ大阪)
工藤壮人(柏レイソル)
ハーフナー・マイク(SBVフィテッセ)OR 大迫裕也(鹿島アントラーズ)OR 豊田陽平(サガン鳥栖)
乾貴士(アイントラハト・フランクフルト)OR 齋藤学(横浜F・マリノス)

11月の欧州遠征に含まれるか否かが、ワールドカップのピッチに立つことへの大きなインパクトを持ちそうな状況だ。その中で、細貝、ハーフナー、乾の立場は、険しい位置にあると言わざるを得ない。

10月の欧州遠征では、その彼らの戦いぶりに焦点を当ててみたい。


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