ザックジャパンW杯強化試合は格下だけ?

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 ザッケローニ監督が、ワールドカップ2014に向ける強化試合について、強豪との対戦を避けるマッチメイクを望んでいるようだ。

 日本サッカー協会が超えねばならない壁を昨年12月20日に投稿したが、私は、その中で、今後の強化試合は、やむを得ない場合を除いて全て強豪とのマッチメイクとなると信じてきた。そのことから、このニュースについては、深い思考を背景とした寄稿が必要だろう。という印象を受けた。

 昨年の今頃は、『できるだけ多くの強豪と、できればアウェーでのマッチメイクをして欲しい』と、ザッケローニは、言わば代表を鍛え上げる方針の基に、日本サッカー協会にマッチメイクを要望していた。
 
 しかし、それとは180°異なるとさえ思える方針を伝えるニュースだ。

 時間が過ぎれば状況も変わる。
 
 多くの方が私と同様に、ザッケローニが代表を鍛え上げる方針であることに対して、そのチャレンジ精神の高さに賞賛と賛同を与えていたことは事実だろう。そして、強豪との戦いを心待ちにしていたと思うが、それに対しての突然の方針変更である。

 しかし、ザッケローニが180°の方針変更を打ち出すからには、それは頭から批判されるべきものではなく、冷静に考えてみるべき部分がある問題であることに間違いはなさそうだ。



 日程的に見ていくと、ここでいう「強化試合」とは、今年では、8月14日に宮城スタジアムで予定されている試合と、9~11月の国際Aマッチデーの最大6試合を指す。2014年に入ると、フレンドリーマッチデーであるために、海外組の招集に難があるものの、5月に国際Aマッチデーで1試合が可能だ。つまり、以上の最大8試合が対象となる。日程・結果・通算成績, FIFA International Match Calendar

【強豪と戦う目的は、ザックジャパンの世界の立ち位置の確認と課題の発掘】 
 昨年の10月には、フランス, ブラジルと戦った。押し込まれながらも、ワンチャンスの完璧なカウンターが決まり、パリでフランスを1-0で沈めるという快挙を成し遂げた。ブラジルには、攻め込んだが故の0-4の大敗だったが、世界との差を測る絶好の機会となった。

 6月のコンフェデレーションズカップ2013では、ブラジル, イタリア, メキシコとの対戦が決定している。更に、グループリーグを突破できれば、スペインとの激突の可能性も出てくる。(勿論、9~11月の欧州遠征で、他の強豪とのマッチメイクという腹があった中で、その時期には、ワールドカップ欧州予選の最中であることから、日本と相思相愛の対戦相手とのマッチメイクの困難さという背景はあろうが、)世界を代表する強豪との対戦は、コンフェデレーションズカップまでで十分だ。ということだろう。

【世界との距離を縮めたり、課題を克服するのはいつか?】
 世界との距離や、課題が見えたところで、それらを克服する時間が確保されなければ意味はない。
 
 それをおこなうのが、8月14日の宮城スタジアムの試合と、9~11月の国際Aマッチデーの最大6試合と、2014年5月の国際Aマッチデーの1試合の最大8試合だ。
 
 つまり、その最大8試合では、格下の相手を選ぶことになる。
 
 一般的に、チームが強くなるプロセスを考えると、格上のチームと良い試合をしたり、勝ったりして、チーム全体が自信をつけながらということが多いと思うが、その意味からすれば、格下にいくら勝ったところで自信につながりはしない。と考えてしまう。
 
 しかし、以上のようなメンタル的な成長が、コンフェデレーションズカップまでに一定レベルに達成されていると考えた場合には、多くの時間帯でゲームを支配できるような相手との試合は有効だ。つまり、課題の部分を反復し、体にすり込むにはベターな選択だろう。
 
 コンフェデレーションズカップの開幕戦で、開催国ブラジルと対戦するという、究極のアウェーを経験するザックジャパンにとって、その時点でチームのメンタルはピークに達する。という読みがあるのかもしれない。

 更に、7月に東アジアカップがあることを忘れてはいけない。

 東アジアカップは、国際Aマッチデーではない期間におこなわれるために、現ザックジャパンの大多数を占めている海外組の招集は、まず不可能であり、全く異なるザックジャパンで臨む大会となる。一方で、Jリーグはこの期間の招集に対応できるスケジュールを組んでおり、扇原,山口,柴崎,鈴木というような、Jリーグの有望株がこぞって招集されることが濃厚だ。

 相手が格下であれば、東アジアカップでブレイクした選手を9~11月に継続して招集し、本来のザックジャパンの中で試すことも可能になる。

 つまり、格下との強化試合が続くことにより、招集経験がなかったり、招集されていても出場機会がなかった有望株にもワールドカップのピッチに立つチャンスを与えることができる。

 そして、その有望株がうまく育つと、秘密兵器となる訳だ。つまり、強豪との対戦を避ければ、情報戦も有利に働き、秘密兵器の育成を助ける。

【見極めにはザッケローニの眼力が必要】
 格下には通用しても、強豪には通用しないという事は多々ある。
 
 いかに、格下との対戦結果に慢心しないか、あるいは、常に強豪を想定したプレー内容の見極めができるかが問われることになる。この部分は、ザッケローニに委ねるしかないだろう。


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