ザックジャパンのW杯イヤー初戦いかに

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2014年、ワールドカップイヤーの初戦は3月5日、ザックジャパン初の国立競技場でニュージランド代表とおこなわれた。

展開は、前半の中盤には4-0とザックジャパンが一方的に試合を運び、ワールドカップという大舞台を控えた試合としては緊迫感に欠ける懸念さえ漂うものだった。

しかし、その後試合は一転。

前半の中盤以降には、ニュージーランドが攻め込む展開が続き、ザックジャパンは2失点。4-2で辛くも勝利したものの、相変わらずの守備の課題を露呈したというのが現実だ。

この状況で、ワールドカップの強豪の攻撃陣にどう対峙していくのだろうか?



【ザックジャパンスタメン】
GK川島永嗣
DF長友佑都
DF森重真人
DF酒井宏樹
DF吉田麻也
MF青山敏弘
MF本田圭佑
MF山口蛍
FW香川真司
FW岡崎慎司
FW大迫勇也

スタメンを見るとボランチの山口、青山のコンビが目新しい。負傷療養中の長谷部の欠場ということもあるが、新コンビコンビを試してみたかったのだろう。ベテラン遠藤も、疲労が蓄積しやすいワールドカップでの全試合フル出場は難しい。その意味で納得できるセレクトだ。
ワントップには、柿谷が発熱欠場ということもあり、大迫が先発した。
ディフェンス陣では、負傷欠場の内田に代り、右SBに酒井宏樹。センターバックでは、発熱の今野に代り森重が先発。

【試合展開】
前半4分、早くもゲームが動く。左サイドの中盤ハーフライン付近から、香川がペナルティエリアに縦パスを出すと、岡崎が裏を取る。最後は追いついた相手DFやGKともつれそうになるが、岡崎は倒れながらうまくシュート。無人のゴールに先制点が吸い込まれる。

前半7分、ペナルティエリア右の本田からパスを受けた香川が、ペナルティエリア中央でドリブル。ターンしようとしたところを相手に倒されPKを獲得。香川自らがチーム2点目のPKを決める。

前半11分、PA右外から本田のFK。ゴール前の森重が頭で合わせ本人の代表初ゴールとなる3点目のゴール。今野の穴を埋めた森重は、ザックに大きくアピールしただろう。

前半17分、香川からPA中央の本田へパス。本田のヒールパスから右から走り込んだ岡崎が左足でシュート4点目。

17分での4得点。しかしその後の失速が頂けなかった。

その後、殆どの時間帯で、ニュージーランドが試合を支配。4-2という結果からは想像つかないような危うい展開だった。

【克服しなければならないミスからの失点】
久しく無失点勝利のないザックジャパンであるが、この日も2失点を喫してしまった。しかも2失点目は森重のミスだ。ミスの局面以外は安定しているので、集中が切れるのだろうか?森重は、攻撃面ではアピールしただけに、守備面も修正したい。

【岡崎はワールドカップの核弾頭】
この試合でも2得点の岡崎は、動きだしが良く、切れがある。ワールドカップで強豪に一泡吹かせるならばこの人かもしれない。

【遠藤の状態が心配】
後半出場した遠藤であるが、攻撃を活性化させることができなかった。ザックジャパンの攻撃の組み立ては遠藤の力に負うところが多いだけに奮起が期待される。

【総評】
4得点は良いが、ニュージーランド相手に2失点はいただけない結果だ。世界を驚かせるには、ワールドカップまでに守備の修正が必要だろう。許された時間はもうわずかだが、5月27日に控えた、壮行試合のための代表合宿などを利用して臨むべきだろう。


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