日本サッカー協会は7月15日、20日~28日にかけて韓国で行われる東アジアカップに向けた日本代表メンバーを発表した。
20日~28日の期間は、国際Aマッチデーに当たらないため、海外組の所属クラブは、選手の派遣義務を負わない。一方、J1はリーグ戦を休止して備えるているために、全選手がJ1からの選出となった。
本大会の目的は、ザックジャパンの新たな力の発掘にある。チームを一旦破壊し、再構築してワールドカップに臨むというザックジャパン最終章、その第一段落のテーマは下克上だ。
◆東アジアカップ招集メンバー
Pos. | 選手名 | パスポート表記 | 生年月日 | 身長・体重 | 所 属 | 出場 | 得点 |
GK | 林 卓人 | HAYASHI Takuto | 1982.08.09 | 188 cm 87 kg | ベガルタ仙台 | 0 | 0 |
西川 周作 | NISHIKAWA Shusaku | 1986.06.18 | 183 cm 81 kg | サンフレッチェ広島 | 8 | 3 | |
権田 修一 | GONDA Shuichi | 1989.03.03 | 187 cm 85 kg | FC東京 | 1 | 2 | |
DF | 駒野 友一 | KOMANO Yuichi | 1981.07.25 | 172 cm 76 kg | ジュビロ磐田 | 75 | 1 |
栗原 勇蔵 | KURIHARA Yuzo | 1983.09.18 | 184 cm 78 kg | 横浜F・マリノス | 17 | 2 | |
*千葉 和彦 | CHIBA Kazuhiko | 1985.06.21 | 183 cm 77 kg | サンフレッチェ広島 | 0 | 0 | |
森脇 良太 | MORIWAKI Ryota | 1986.04.06 | 177 cm 75 kg | 浦和レッズ | 2 | 0 | |
槙野 智章 | MAKINO Tomoaki | 1987.05.11 | 182 cm 77 kg | 浦和レッズ | 11 | 1 | |
森重 真人 | MORISHIGE Masato | 1987.05.21 | 183 cm 74 kg | FC東京 | 0 | 0 | |
鈴木 大輔 | SUZUKI Daisuke | 1990.01.29 | 181 cm 78 kg | 柏レイソル | 0 | 0 | |
MF | 青山 敏弘 | AOYAMA Toshihiro | 1986.02.22 | 174 cm 73 kg | サンフレッチェ広島 | 0 | 0 |
*髙萩 洋次郎 | TAKAHAGI Yojiro | 1986.08.02 | 183 cm 72 kg | サンフレッチェ広島 | 0 | 0 | |
高橋 秀人 | TAKAHASHI Hideto | 1987.10.17 | 183 cm 75 kg | FC東京 | 5 | 0 | |
*山口 螢 | YAMAGUCHI Hotaru | 1990.10.06 | 173 cm 72 kg | セレッソ大阪 | 0 | 0 | |
*扇原 貴宏 | OGIHARA Takahiro | 1991.10.05 | 184 cm 72 kg | セレッソ大阪 | 0 | 0 | |
柴崎 岳 | SHIBASAKI Gaku | 1992.05.28 | 175 cm 64 kg | 鹿島アントラーズ | 0 | 0 | |
FW | *豊田 陽平 | TOYODA Yohei | 1985.04.11 | 185 cm 79 kg | サガン鳥栖 | 0 | 0 |
山田 大記 | YAMADA Hiroki | 1988.12.27 | 173 cm 66 kg | ジュビロ磐田 | 0 | 0 | |
*柿谷 曜一朗 | KAKITANI Yoichiro | 1990.01.03 | 177 cm 68 kg | セレッソ大阪 | 0 | 0 | |
*齋藤 学 | SAITO Manabu | 1990.04.04 | 169 cm 68 kg | 横浜F・マリノス | 0 | 0 | |
工藤 壮人 | KUDO Masato | 1990.05.06 | 177 cm 74 kg | 柏レイソル | 0 | 0 | |
大迫 勇也 | OSAKO Yuya | 1990.05.18 | 182 cm 73 kg | 鹿島アントラーズ | 0 | 0 | |
原口 元気 | HARAGUCHI Genki | 1991.05.09 | 177 cm 63 kg | 浦和レッズ | 1 | 0 |
※GKの「得点」は失点数
※「*」は日本代表初選出。
◆下克上の中心は、柿谷曜一朗、豊田陽平のワントップ争いか
柿谷は、滑らかなトラップ、鋭いドリブル、精度の高いシュートと天性の高い技術を武器とする選手だ。今、ザッケローニやマスコミが新たな力として注目している選手だろう。
一方の豊田は、総合力が光る。中盤を飛ばした「クサビ」が入ったときに、そのボールをしっかりと収めて、2列目に展開するフィジカルを持っている。香川が左サイドであれば、守勢になったときに中に入った香川が戻れない局面が発生するが、前田のごとく、そこをカバーする走りも可能だ。更に、Jリーグ第4節の磐田戦では、ヘディングのみでハットトリックを達成し、空中戦の決定力を改めて見せ付けた。豊田独特のフィジカルを持ち、前田の特徴(=献身的な走り)とハーフナー・マイクの特徴(=ヘディングの強さ)を持つ選手と表現すれば良いだろう。
J1は、17日のリーグ戦終了後2週間休止するが、17日には柿谷曜一朗セレッソと豊田陽平のサガンが対戦することも何かの因縁だろうか。
◆東アジアカップはポスト遠藤の発掘が必須だ
ポスト遠藤が叫ばれて久しい。替えの効かない選手として、過密スケジュールでも遠藤を酷使せざるを得ないことは、ザックジャパンの大きなウィークポイントだ。そこで、遠藤に並び超える選手を発掘する必要がある。
その第一候補は柴崎岳だ。クールにボールを捌く姿はベテランかと思わせる程だ。強いパーソナリティも併せ持ち、ザックジャパンに食い込んで行けば、すぐに本田にも匹敵するような存在感を示すだろう。
ライバルは扇原貴宏だ。184cmと大きさもあり、キック精度優れるレフティは貴重な存在だ。昨年のロンドンオリンピックのスペイン戦でも、右CKからゴールに向かい激しく変化するボールで1-0の決勝点をアシストしている。
柴崎、扇原は司令塔としてのボランチ候補だが、その相棒としては山口螢か。豊富な運動量とスタミナが魅力で、ピンチの芽を摘み取り、時折ゴール前に顔を出すプレーは、対戦相手の大きな驚異となるだろう。
◆3試合9失点のコンフェデレーションズカップからセンターバックの発掘はどうなる?
第一候補は、4年半ぶりに代表復帰となった森重真人か。身長183cmと公表されているが、跳躍力があり、190cm級の選手とも競り合うことができる。足許の技術に長けていてキープ力もあり、前線に持ち上がることもしばしばだ。キック精度も高く、最終ラインからのビルドアップも得意とする。それを追うのはロンドンオリンピックベスト4の立役者、鈴木大輔だろうか。
◆予想フォーメーション
柿谷は、トップ下としても期待されている。そこで、柿谷がワントップの場合の布陣と、トップ下の場合の布陣を予想してみたい。
【柿谷ワントップの場合】
FW: 柿谷
OMF:原口 山田 工藤
DMF: 柴崎 山口
DF:槙野 森重 栗原 駒野
GK: 西川
柿谷がワントップに入ることにより、山田がトップ下となる。ここでは柿谷のワントップが試されるのは勿論、山田の代表定着への道も開かれるだろう。
【柿谷トップ下の場合】
FW: 豊田
OMF:原口 柿谷 工藤
DMF: 柴崎 山口
DF:槙野 森重 栗原 駒野
GK: 西川
ザッケローニには、柿谷の技術はトップ下でこそ最大限に生きるという考えが見え隠れしている。ワントップを豊田とすることにより、二列目へのスペースが生まれれば、柿谷トップ下はハマる可能性がある。
◆新しい力を組み込んだ代表象に思いを巡らせてみる
戦前であるので確度は不明であるが、豊田、柿谷、森繁、柴崎の四名については、東アジアカップ以降の代表定着の可能性があるのではなかろうか。
FW: 豊田
OMF:柿谷 香川 岡崎
DMF: 本田 長谷部
DF:長友 森重 吉田 内田
GK: 川島
その全てがレギュラーに座ることは困難であったとしても、数名はポジションを奪取するかもしれない。
豊田がワントップに座ることにより、そのフィジカルで、柿谷、香川、岡崎の動き回るスペースが生まれる。香川から見れば、ドルトムント時代の再来の環境となり、爆発が期待できる。更に、司令塔タイプのトップ下だった本田をボランチにコンバートするという革新も可能となる。近くに豊田、本田というフィジカルに勝る選手がいることにより、より香川は本来の力を発揮しそうだ。
何れにせよ、東アジアカップは、ザックジャパン最終章を占う興味溢れる大会となることに間違いない。
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