香川を生かすのはワントップとツーボランチ

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6月11日、ザックジャパンはワールドカップ予選の最終戦となるイラク代表との試合を、アウェーのカタール・ドーハでおこなった。

6月4日のオーストラリア戦で、ワールドカップ2014の出場を決めているザックジャパンは、右足太ももの違和感を抱えた本田を温存。6月15日からのコンフェデレーションズカップ2013に備える構えだ。他にも出場機会が少なかった選手を先発させ、香川をトップ下とする4-2-3-1の布陣で臨んだ。

FW:ハーフナー・マイク
OMF:清武 香川 岡崎
DMF:遠藤 細貝
DF:長友 今野 伊野波 酒井宏樹
GK:川島

30℃を超える気温と激しい風により、双方決定力を欠く展開となったが、後半44分、抜け出した遠藤が、ゴール前でフリーの岡崎にパス。岡崎は無人のゴールに流し込み、1-0でザックジャパンが勝利を飾り、勝ち点を17とした。イラクはこの敗戦により、ワールドカップ予選敗退が決定した。



この試合の見所は、本田不在のチームでのトップ下香川が機能するかだ。本田の欠場中、これまでも何度か香川のトップ下は試されている(3月26日のワールドカップ予選ヨルダン戦、5月30日の国際親善試合ブルガリア戦等)が、必ずしも機能していたとは言い難い。
しかしながら、ザッケローニが香川のトップ下を辛抱強く試す裏には、本田のコンディション次第というチーム体質になりつつあるということを打破したい考えと、所属クラブのドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドでトップ下でこそ本来の力を発揮してきた香川の力を引き出す狙いがあるだろう。

香川が世界のビッグクラブで輝く技術を持っていることは、ドルトムントにおけるブンデスリーガ2連覇と、マンチェスター・ユナイテッドの前監督ファーガソンに引き抜かれた才能であることから明らかである。
従って、香川がザックジャパンで十分に輝くことができていないのは、香川が個のみで決定的な仕事をするタイプではないことと、ドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドと日本代表を比較した場合に、周囲の選手との関わりの部分に差異があることが原因だ。

この日のトップ下香川もこれまでと同様に、機能していたとは言い難い内容だった。後半44分に先制し、そのまま逃げ切った試合であったが、その得点時のトップ下は中村憲剛であり、香川は左MFとなっており、得点にも絡んでいない。
トップ下時には、清武との好連携を見せ、清武の惜しいシュートシーンも見られたが、いかんせん狭すぎるバイタルエリアのスペースを突くことは、DFに引っかかる確率が高くならざるを得なかった。

この日の香川からは、下がって貰いに行く動きが良く見られていた。勝利以外、ワールドカップ予選敗退となるイラクの圧力に、香川の背後にいるボランチが苦戦していたことが原因だろう。
更に、香川の前にいるハーフナー・マイクは、ボールを収めマークを引きつけ時間とスペースを造り、パスを供給する仕事が求められるが、特にパスの精度に難があり、十分に機能していたとは言い難かった。高さから来る相手に与える圧力は高いだけに、ワントップとして2列目を生かすプレーに課題が残っている。

香川のトップ下が機能すれば、ザックジャパンにブンデスリーガ2連覇の力が宿ると言っても過言ではない。1年後を見据えれば、成し遂げておきたいミッションだ。
トップ下香川を生かすか殺すかは、香川を囲んだデルタ地帯であるワントップとダブルボランチの働きにかかっている。


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