ブルガリア戦の成果は『危機感』のみ

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5月30日、ザックジャパンはワールドカップ出場がかかった6月4日のオーストラリア戦の事前強化試合となるブルガリア戦に臨んだ。

2011年11月の北朝鮮戦以来、封印してきた3-4-3の布陣によりスタートを切ったザックジャパンであったが、これで3戦連続となるフリーキックからの失点と、形をつくるものの決定力に欠ける攻撃により、0-2と苦杯した。

更に、試合を視察していたオーストラリアのヘッドコーチの目の前でザックジャパンは大きな弱点を露呈してしまった。6月4日には、オーストラリアは明らかに狙ってくるだろう。

ブルガリアは戦前情報どおりの好チームだった。しかし、前日来日した欧州中堅チームにホームで零敗することは本来許されない。『(これでは)世界で戦えない』という長友の言葉は、選手全員の正直な気持だ。

この試合の成果をあえて探せば、選手に残った『危機感』だけだろう。



失点シーンはひょんなところから生まれた。
前半開始早々の3分、相手MFマノレフが右足で無回転FKを放つと、川島にとってイージーと思われる弾道を描いたが、直前で大きくボールが変化し、川島の手を弾いたボールはゴールに吸い込まれた。イメージ的には、『ボールの処理が終わる前にベタ足になってしまった』というような川島の動きだった。変化したボールに追従しようとしているのは手先だけだった。
この日の川島のプレーを見ると、後半にミドルシュートを放たれたシーンなどでも、虚を突かれたような危うい動きが見られ、必要以上に緊張感を切ってしまっている局面が見られた。
後半25分には、MFズラティンスキが放った左足FKがMF長谷部の右足に当たり、屈辱のオウンゴールとなった。

しかし、それ以上に問題なのは、零封された攻撃だ。

二つの失点は、何れも防ぐことが可能だったとは言え、アクシデントの要素があった。サッカーで勝つには、アクシデントを乗り越える攻撃が必要だからだ。その意味で、この試合の真の敗因は得点を奪えなかった攻撃陣にある。

必然的に本田を欠いた攻撃陣では香川に期待が集まる。3-4-3で戦った前半には、乾からのパスを受け、華麗なターンで相手を振り切りシュート。シュートはコースが甘くGKにセーブされたが、動き自体は非常に切れていた。その後もあと一本パスが通ればというシーンが続いたが、阻まれた。欧州の中堅チーム相手に、ザックジャパンの特徴であるパス精度の高さを阻止されたことは、攻撃陣の危機感を煽らざるを得ない。

3-4-3なのか?4-2-3-1なのか?・・・そのレベルまで至らなかった試合だった。

しかし、6月4日に向けての課題は明らかになった。

第1には、パス精度を上げるためのオフザボール、オンザボールの動き。
第2には、集中力を切らさない守備。

つまり、良く良く考えると、ザッケローニの掲げる『インテンシティ』そのものに過ぎない。それを、この4日間でどこまで身に付けるかにかかってくる。

6月4日、オーストラリア戦での負けは、絶対に許されない。


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