清武弘嗣よ。それを俺は待っていた。

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この記事には私感を多分に含み、清武に関する一般的な論調とは差異があるかもしれない。

清武は、2011年、翌年のロンドンオリンピックを目指すU22代表のゲームメイク/チャンスメイクの中核の選手であり、同チームの精神的支柱とも見える存在だった。

そしてそんな清武にザッケローニが白羽の矢を立て、2011年8月10日、札幌で行われたザックジャパンの日韓戦(『ザックジャパン最高の試合』)に清武を初招集した。
途中出場で代表初キャップを記録すると、その試合のザックジャパンの2点目、3点目をアシストしてみせた。ここのところのザックジャパンでは、初招集されても出場機会がない選手も多い、出場してもアシストやゴールを決めた選手は記憶の範囲ではいない。しかし、清武は初出場を果たしたばかりではなく、チームの2得点に絡んだのだ。
それは、私からすれば、まさに出色の出来であり、代表の次代を担う選手であるとの印象を強く焼き付けられるに十分な出来事だった。

しかし、ある時期から私は、そんな期待感を抱いている清武であるが故に、あることが引っかかってくるようになった。・・・



当ブログの記事を見直したが、その試合がいつのどの試合かは出てこなかった。恐らく、清武が代表に呼ばれるようになって間もない時期だったために、それほど問題視しなかったのだろうと思うが、そのシーンの記憶は残っている。

左からのクロスにGKと1対1の清武は、フリーでクロスの落下点に、『これ決まる!』と凝視した次の瞬間、ヘディングシュートでは無く、ボールを落とすことを選択。『清武それ役割違うし!ドフリーじゃん』と思った。

これも記録が残っていなく恐縮であるが、恐らくもう1回GKと1対1のドフリーで香川か岡崎へのパスを選択しているシーンがある。この時には受け手側にも『ゑ!パス?』というようなズレが生じ、得点機を逸している。もしかすると時期的にはロンドンオリンピックの後だったかもしれない。

以上の2つのプレーより、清武はストライカーでは無い。という印象を私は持った。そして、『代表経歴からすればそれも止むなしだな。岡崎の重要性が増したな。』という感想だった。

ロンドンオリンピックのU23では、初戦となった1-0でスペインを破った試合について言えば。清武はチームのチャンスメーカーとしては決定的な仕事を十分にこなしていた。しかし、この勝利に世界が驚いたと同時に、4-0以上のスコアで日本が勝つことができた試合だと呟かれていたのも紛れもない事実だ。その呟きには、アメリカ女子GKホープ・ソロのものも含まれている。4-0以上になっただろうとする根拠には、完全に戦術的にスペインを凌駕していながら、永井と清武が再三の決定機にシュートを外したことが関わっていることは明らかであった。
ここで、わかりやすくするために、あえて語弊のある言葉を使うが、『あ、シュートがへたなんだな!』と思った。

しかし、その次には、私がおおいに喜んだプレーが出る。そのプレーが飛び出したのは、アジア最終予選第6節オマーン戦だ。アウェーの地マスカットで行われたその試合で、清武は長友のクロスを左足ダイレクトで、アウェーでは大きい意味を持つ先制点を叩き込んだ。これは、清武の代表初ゴールであり、私は『ここから清武は変わるだろう』と、メンタル面の大きな成長の感触を示した。

その次戦となったワールドカップ予選が、3月26日にアウェーで1-2と敗れてしまったヨルダン戦だ。そこでは、オマーン戦で得た清武からの好感触があったが故に、その落差が大きいプレーがあった。そのプレーは一度限りの一瞬のプレーであった。前半、清武はよく機能し、清武のいる左サイドからヨルダンに攻め込んでいたし、そこまでは相変わらず素晴らしい選手だった。しかし、左ゴールポスト前まで突破、GKと1対1の局面でまたもやパスを選択したのだ。確かにシュートしても直接ゴールの可能性は少なかっただろう。しかし、パスを選択したからといっても、清武と(恐らく)香川の間には相手DFが二人おり、そのパスが通る可能性の方が低いのは明らかだった。シュートの意識が低いか、自信が無いかのどちらかと見えるシーンだった。
人によりある選手を見る視点が異なることは当然ありえる。それにより選手の評価が分かれるのは当然だろう。私の場合には、清武がゴールを決めるかの視点で見ていただけに、正直言ってガッカリさせられたプレーだった。
客観的に見れば、清武はこの試合で、アイデア溢れる高いスキルを示し、ヒールでのうき球で香川の得点をアシストしたが、そこに残った私の感想は清武にとっては極めて厳しいものであり、『裏に飛び出した香川は流石だ!』の一点だった。

突然ながら、所属チームのニュルンベルクでのプレーで掲げる清武のシーズン目標を示すが、それは10ゴール10アシストだ。10アシストの方は既に達成済であるが、これまでにも記してきたように、私は清武のゴールに着目している。チャンスメイクについては既に優れた選手であることがわかっているので、ゴールにより清武が如何に成長しているかを考えたいと思っているからだ。批判を恐れずにはっきり書くと、私は、『アシストは清武に関しては評価に値しない』という考え方を明確に持っている。正直言って、『10アシストでリーグトップタイ』という報道タイトルを目にすると、(ニュルンブルクというチームでの選手構成や清武の位置を考えれば、立派な成績だと認めざるを得ないというのもあるが、代表でのプレーに視点を移した時に、クラブでのプレーが身につき過ぎていると危惧する私は、)苦々しく思いこそすれ、内容に目をやろうとはしない。

そこに来て、清武が残りのブンデスリーガシーズンの6試合で、目標の10ゴールを目指すという内容の記事を発見した。本当に本人の口がソースなのかは不明だが、もしそうならば、残り6試合で平均1得点以上のゴールを自ら決めたいということだ。
これは、まさに、私の視点で清武を見るには格好のチャンスだ。ゲームメイカー+チャンスメイカー+ストライカー、清武に求めるのはそこだ。本田、香川がそうであるように、多くの日本人は清武にそこを求めている筈だ。

6試合6得点以上・・・それは、限りなく困難だろう。とにかくその意気込みが十分に伝わるプレーを見せてくれ!その上での結果を避難することは私に限っては無い。

最後に、『清武は類希なクオリティを持つ選手である』ことを記しておきたい。であるが故、あえての記事であることをご理解いただきたい。

これからの6試合、清武のシュートを見逃すな!


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