ヨルダン戦のザックジャパンは『手数をかけず人数をかける』

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26日にザックジャパンがワールドカップ2014の出場を決めにいくヨルダン戦があることは周知の事実だと思う。他の記事をご覧になられた方には繰り返しになるが、新たにご訪問されたかたのために、日程、TV放送予定、ワールドカップ出場決定条件などを書いておく。

【キックオフ】3月26日(火)日本時間23:00
【テレビ中継】テレビ朝日系列22:30~、NHK BS1 21:00~

【会場】キング・アブドラ競技場
【ワールドカップ出場決定条件】
①ヨルダンに勝利:無条件に決定
②ヨルダンと引き分け:オーストラリアVSオマーンが引き分けの場合のみ出場決定

ザックジャパンは18日から、カタール・ドーハで合宿中だ。22日には、ドーハでカナダ代表とヨルダン戦の前哨戦をおこなう。今現在、ヨルダン戦でのザックジャパンの方向性を炙り出すという点では、カナダ戦に向けた合宿の動向が気になるところだ。
そして、『手数をかけず人数をかける』という核心部を考えるにあたっては、ザックジャパンの最も不得意とする、芝の生え具合がまばら、かつ凸凹ピッチのキング・アブドラ競技場でヨルダン戦がおこなわれるという背景があることを頭にインプットしておいていただけるといいと思う。



少し記事タイトルとずれる内容も含むが、20日時点の合宿内容や状態をまとめてみる。
20日の練習で、清武が左足付け根に違和感を感じ、別メニューとなった。本人は、やればできたと軽傷を強調しているが、これ以上の離脱者が出ることは大きなダメージになりかねないだけに心配される。今野は発熱のために合宿初日から練習を休んでいたが、20日は熱が下がったものの、宿舎内で別メニューだった。栗原は、左ふくらはぎに張りを訴え、やはり別メニューで、22日のカナダ戦の出場は無い見込みだ。

練習から見えるヨルダン戦のコンセプト
19日には、全面公開で練習がおこなわれた。
紅白戦が行われた。中村憲剛と香川が別チームに入り、それぞれがトップ下を務めた。中村憲剛はハーフナーのワントップの下で、香川は前田のワントップの下に入っている。このことから言えるのは、清武も考えられたトップ下候補が、中村憲剛と香川の二者択一に絞られたということだ。
ゴール付近にセンターバック2人だけを配置し、攻撃側4、5人での連係を確認する練習では、ザッケローニ監督は「手数はかけずに、人数をかけて攻める」と指示。いよいよこの記事の核心に迫ってきた。
更に、練習後には、上がるタイミングで上がらなかったと内田に指摘、『前の選手がボールを持ったらサイドから上がれ』と言い、右サイドに縦に並ぶ内田と大津に対して、パスを受けたら、数的有利を造りながらボールを運ぶことを指導したものと思われる。
試合のおこなわれるキング・アブドラ競技場の劣悪なピッチコンディションを考慮すれば、ザックジャパン得意のパスサッカーが封じられる可能性が高い。更に、格上に対して守りを固める可能性が高いヨルダンを倒す手立てが、「手数はかけずに、人数をかけて攻める」なのだ。

なぜ「手数はかけずに、人数をかけて攻める」のか
ピッチの荒れたコンディションがおおいに関わって来ることをもう少し詳しく言うと、

手数とは、パスの数を指す。したがって、手数をかけないとは、少ないパスでシュートに持ち込むことを意味する。芝がまばらだったり、凸凹の激しいピッチでは、ボールに予想外の挙動が発生するために、パスの数が多ければ多い程、味方へのパスが奪われる可能性が高まるからだ。ましてや、このようなピッチコンディションを生かして、守りを固めてカウンター狙いできそうなヨルダンに対しては、ボールロストは最小限にとどめなければならない。

同時に、パスが少ないことは相手に時間を与えないことに繋がる。相手に対応する時間を与えないことにより、ボールに関与できるエリアの相手が少なくなり、数的有利な状況を創りだす。つまり、『数的有利=ボールに関与できる味方が多い状態』であり、そのことは、ボールがいかなる挙動をとったとしても、味方の選手が最短の場所におり、継続的にボールを支配し、チャンスに直結するし、ピンチを未然に防ぐことになるのだ。

「手数はかけずに、人数をかけて攻める」有効な方法は
サッカーの試合では、SBのオーバーラップによるサイド攻撃のシーンで、数的有利な状況をよく目にする。それは、SBが相手SBを突破した時に実現する。SBが、ボランチやトップ下やサイドMFと協力して、ダイレクトパスなどを駆使し、最終的にはスピードで相手SBをかわす場面が多いが、実は、それ以上に大切なのは、SBの動き出しのタイミングだ。前の選手がボールを持ったら、攻める側のSBは即座に前線に上がる。これをザッケローニは「前の選手がボールを持ったら(外から前線に)上がっていい」と内田に指導した。チャンスになったときには、既にそこに居る。これが手をかけない最良な方法であり、時間的なマージンにより、数的有利にも繋がる。サイド攻撃は、ボールを前に運ぶことを考えても、2対1といった数的有利を作りやすく、相手のチェイスを受ける角度も限定されるので、有力な攻撃方法だが、縦のダッシュを繰り返すために、鍵となるのは試合を通じたSBのスタミナになる。
そして、繰り返し強力なサイド攻撃を見せることで、中央攻撃も生きる。その相乗効果の中で、相手を混乱に陥れていくことが可能だ。


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