香川先発!マンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリー1stレグはドロー

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エバンスとルーニの間に立つ香川

試合前セレモニーで、エバンスとルーニの間に立つ香川

 UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の1stレグが13日(日本時間14日未明)に行われ、レアル・マドリードと日本代表MF香川真司の所属するマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。

マンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリCL12/13決勝トーナメント1回戦1stレグ

マンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリCL12/13決勝トーナメント1回戦1stレグ
マンチェスター・ユナイテッド スターティングフォーメーション

 私は、マンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリー:香川に注目の中で、ドイツ誌『キッカー』の『香川は4-3-2-1のセントラルMFで先発』の予想を指示し、さらにそれを掘り下げる記事を書いていたが、現実には、ファーガソンは、香川を4-2-3-1システムのトップ下として先発起用してきた。



 敵地に乗り込んだマンチェスター・ユナイテッドは、序盤からレアル・マドリードに攻め込まれ、苦しむ展開となった。6分には、ファビオ・コエントランにポスト直撃のシュートを放たれ、あわや先制を許す状況となった。
 しかし、劣勢の中の前半20分にマンチェスター・ユナイテッドが先制点を奪った。香川が得たCKをルーニーが蹴ると、ウェルベックがヘディングで合わせて、レアル・マドリーゴールを揺らした。
マンチェスター・ユナイテッド先制ゴールこのゴールでは二つのプレーが光る。まず一つ目は、キャリックの動き1)だ。ルーニーのCK直前に、キャリックはニアサイドに走り出し、レアル・マドリーの二人の選手を引き連れゴール前のスペースを造り出している。このことにより、マンチェスター・ユナイテッドは、ファン・ペルシーの飛び込みと、ゴール前で待っているウェルベックのヘディングの選択が可能となり、レアル・マドリードの守備を混乱させた。もう、一つは、ゴールを頭で決めたウェルベックだ。ゴールライン付近にいたウェルベックは、マイナス方向に動いてジャンプすることにより、相手選手のマークを一瞬で外している2)3)。

 貴重なアウェーゴールを挙げたマンチェスター・ユナイテッドだったが、得点後は再び押し込まれた。30分にスローインを受けたアンヘル・ディ・マリアからのクロスに、クリスティアーノ・ロナウドが非常に高い打点からのヘディングシュートを叩き込んだ。これで試合は振り出しとなる。
Cロナウドのゴールスローイン⇒クロス⇒ヘディングという、シンプルな攻撃のゴールは、クリスティアーノ・ロナウドからの「まだまだ点は取れるぞ!」という、メッセージであるかのように映った。

 前半のマンチェスター・ユナイテッドは、トップ下の香川がレアルの早いプレスに会い、半身でパスを受け、前を向く得意のプレーを封じられた。そこで、ファン・ペルシーが相手センターバックの二人を引き連れて下がってできたスペースに、香川、ウェルベックが走り込み、右からルーニーやキャリックがスペースに蹴り込む戦術を度々見せた。これは、ユナイテッドではあまり見ない戦術であり、ファーガソンの隠し球だったようだ。得点に繋がったCKも、このパターンから得たものだった。
 一方のレアル・マドリーは、クリ・ロナ(ディ・マリア)、エジル、コエントランの強力なトライアングルで、左サイドから攻勢をかけた。
 内容的には、イーブンで前半を終了したことは、マンチェスター・ユナイテッドにとってはラッキーだっただろう。レアルの強力な攻撃を、スーパーセーブの連発で救い続けたダビド・デ・ヘアの存在が大きかった。

 後半に入ると、マンチェスター・ユナイテッドは、香川とウェルベックのポジションを入れ替えた。これは、レアルの左からの攻撃に対して、ユナイテッドも左サイドを起点として攻撃を仕掛ける布石だ。それは、ファーガソンの中で、香川が攻撃の駒として重用な位置を占めていることを示すものでもある。
 イーブンスコアの後半も、レアル・マドリーに攻勢をかけられた。9分にディ・マリアに際どいミドルシュートを放たれ、15分にはゴール前でコエントランの決定的なシュートを浴びる。ディ・マリアが、再三に渡って、左サイドバックのエブラを中に連れ出すようになると、香川の裏にできたスペースをエジルに突かれるようになる。香川は、牛若丸のように攻撃してこそ生きるタイプだ。守備に奔走しても、その能力には限りがある。エジルに対して守備で対抗しようがなかったことは、いたしかたのなかったことだ。このような流れで、香川のストロングポイントが出ず、結果として、ユナイテッドは、左サイドを起点にすることができなくなった。そのために、19分香川は退いた。

 それでも、その後、マンチェスター・ユナイテッドは、カウンターからファン・ペルシーがポストに直撃する強烈なシュートを放つ。更に、その直後には、再びファン・ペルシーがGKとの1対1となる絶好機を得るが、シュートはゴールライン寸前でDFにクリアされてしまい、勝ち越し点には至らなかった。

 全体的に見ると、マンチェスター・ユナイテッドは、押し込まれる展開が多かったが、それでもレアル・マドリーに追加点を許さず、なんとか1-1のドローでアウェーの1stレグを終えた。

 香川については、ゴールに繋がるCKを獲得するなど、積極的に前線に出るプレーが見られたが、ドリブルでボールを持った勝負すべき局面で、味方に簡単に叩くような無難すぎるプレーが気にかかった。
 香川にとっても、この試合は世界最高レベルの体験だっただろう。トップ下では、レアルの硬い守備に行く手を遮られた。左に回ると、守備に忙殺されるという、攻撃の選手であれば、そのような中で役に立てないのは当たり前の場面に多く遭遇した。
 苦々しい思い出となった世界最高峰の試合となっただろうが、自らのストロングポイントを更に伸ばし、逆に相手守備を破って欲しい。と、いうのが率直な私の意見だ。

 尚、2ndレグは、マンチェスター・ユナイテッドのホームのオールド・トラッフォードで3月5日に行われる。


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