2012年10月12日日本代表はフランス・サンドニの地で強豪フランスとの欧州遠征第1戦をおこなった。2001年3月24日同地で行われた対フランス戦では、「サンドニの悲劇」と言われるほどの0-5の大敗を喫している。試合中に「もう練習は終わった」と、当時フランス代表主力のジダンに言わしめる程の屈辱を味わった地だ。
日本代表にとっては、世界での立ち位置を測り、ワールドカップへ向けての課題を知ることが目的だ。フランス代表にとっては、ワールドカップ予選のスペイン戦が16日に控えており、その前哨戦として勝っておきたい試合であり、スペインと同じパスサッカーの日本を仮想スペインと捉えていただろう。
まずは、動画を見てみたい。
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スタメンは左のとおりだ、本田(クラブの試合での負傷が癒えていないためベンチ), 岡崎(クラブの試合で怪我のため未招集), 前田(現地練習で負傷のため帰国)を欠く日本代表は、トップ下に中村、右サイドに清武、ワントップにハーフナーマイクの布陣で臨んだ。
動画では、日本の得点シーンがメインであるために表現されていないが、この試合のシュート数は日本の6に対してフランスの21である。コーナーキックに関しては、3対15だ。
これらの数字がゲームの支配がどちらにあったかをはっきり示している。特に前半は、圧倒的にフランスのスピードに日本代表は対応できていなかった。救いだったのは、ディフェンスが最後のところを頑張りきったことと、相手のシュートミスが多かったことだ。
後半17分の交代で乾が左に入ることにより、香川がTOP下に移動した。やはり香川はTOP下でこそ輝くようで、乾のドリブルも効果的だった。この交代は実にタイムリーなベンチワークで、日本側にペースを引き戻しつつあった。本田回復後の話であるが、香川がTOP下になれば、ボールをキープできて決めることもできる本田はワントップだろう。そうなれば、今後、ハーフナー・マイクが期待に応える活躍を見せられなかった場合、本田のワントップ, 香川TOP下の布陣の選択肢は十分にあり得る。そのことに彼自身が強い危機感を持ったことだろう。後半41分にハーフナーはボランチの高橋と交代し、3ボランチ0トップのような布陣となった。
後半43分の得点シーンについては、完璧で美しいカウンターだったと言える。
今野の独走ドリブルが非常に効いていたし、ゲームの終盤であれだけのスピードは素晴らしかった。そして、香川のオフザボールの動きにより、相手ディフェンスは香川に引きつけられ、長友が飛び込むスペースを作った。この香川の動きを見た長友は既に「これは来るな!」と思っていたそうだ。
そして、今野から長友にスルーパスが通り、自分でも打てたと言うが、長友はより確率の高いダイレクトクロスを選択した。そして香川も倒れ込みながらダイレクトで決めた。
このフランス戦を総括すると、現在の日本代表がやりたかった試合ではなかったと言わざるを得ない。但し、これはボールを収める本田が怪我でベンチだったのだからしかたないだろう。耐えに耐えてカウンターは格上に勝つ可能性のある戦い方だが、今の代表はそれをしたい訳ではなく、ガチンコをしたかった筈だ。とは言え、美しいカウンターも無駄にはなるまい。そう考えると、アウェーで初めてフランスに勝ったという事実と、この完璧なカウンターが決まったということが、今回のフランス戦の成果であり、フランスのような強豪国のスピードへの対応が課題だろう。
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